転んで笑うふたり

文字数 226文字

大きな人なのに
足が小さくて
転んでばかりいる

小さな人なのに
頭が大きくて
転んでばかりいる

転んでばかりの
ふたりは
笑ってばかりいる

笑ってばかりの
ふたりは
わざと
転んでいると思われている

足が小さなことも
頭が大きなことも
どうでもよくなって
転んで
笑う

ひとりになると
哀しくなるから
いつも ふたりで
転んで
笑う

ふたりを
見ていると
わたしは
淋しくなる

あんなに
上手く
転べない

あんなに
大きく
笑えない

わたしは
足も
頭も
大きくも小さくもないから
転ぶことも
笑うこともない

時々
つまらない
と思う
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