猫と毒親

文字数 851文字

生まれてから幼稚園児の頃までは、平屋を借りていたの。
猫飼いのお隣さんと良く分からないお隣さんに挟まれていたよ。
良く分からないお隣さんは毒母が「うるさい」ってキレていたよ。
子供の声は聞こえない耳なのに、何か聞こえていたんだって。
子供が幾ら話しかけても聞こえない耳のくせに。
それって、何かしらの病気じゃ……
知んない!
あんな冷たいのが病気でも知んない!
自己中心的な毒母だから、ご近所付き合いとか多分酷かったと思う。
自己愛も凄くて、たまったもんじゃなかった。
幼児より自分。
幼児がどれだけ苦しんでも無視。
そのくせ、少しでも怪我すると悲劇ぶる。
無条件に愛してくれる人の元に生まれたかった。
それで、猫飼いのお隣さん、猫を外に出してた。
そのせいで、毒母が「水をくれてやった」って何度も言うの。
何度も言う程、そんなに凄いことかな?
猫的には有り難い……かも……にゃ。
「喉渇いた」と言う幼児に対しては「わがまま言うな」って言う人なのにきしょいきしょい。
人んちの猫の方が大切なの?
ひっどーい。
ひっどーい。
だったら、猫を子供として迎えちゃえば?
ぐ……っ。
お隣さん、引っ越すからってその子貰った。
多分、毒母は恩を売りたかった。
珍しい色の猫だったし。
自分のキモさを棚に上げて、見た目で猫を判断する毒母だからね!
灰色長毛で洋猫の血が入ったその子は、無料で手に入るアクセサリーみたいな感覚だったと思うよ!
だって、ビニール紐で逃げられない様にしたし!
酷いよね、それまでは自由だったのに、毒母のせいで繋がれて。
動物用の紐じゃなくて割ける白い紐。
動ける範囲も狭くて可哀想だった。
もっと良い引き取り手があったかも知れないのにひっどい。
長毛で毛玉が出来やすい子だったけど、力ずくで毟るし他者の痛みをとことん無視する酷い。
猫にはごめん。
でも、あの子が居てくれなかったらもっと辛かった。
だから、ありがとう紐を外した後も居てくれて。
決して良い扱いでは無かったのにいてくれてありがとう。
にゃんこのお腹モフモフしてくんかくんかしたい。
心行くまでモフりたい。
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登場人物紹介

作者代理
子供の時の話なので子供アイコンから

キャラ設定がどんどんブレるのか、書いている年齢で変わるのか、それは秘密。

インナーチャイルド
哀れな子羊と言うことで。
神様的にはお野菜より良く肥えた羊が良いらしい。

子供っぽく、言いたいことを言いまくる。

イマジニャリーフレンド
ツッコミ役。

何にでもなれる黒い人

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