第10話:引越と競馬と娘の結婚

文字数 2,095文字

 本八幡駅まではエレベーターで下りればすく近いと話した。今週の土日なら内覧してくれるようですと言うので依頼した。10時にマンション前に着いて、3LDKの室内を見学すると眼前に富士山がくっきりと見えた。こうして契約してマンションの駐車場と管理費を入れると月20万円で年間240万円となる。

 その後、武久勝正から電話が入って競馬の重賞レースを見に行かないかと誘われた。確かに退職後、これと言ってやることもないので誘いにのった。すると奥さんの真弓さんも競馬馬を見たいと言うので武久さんに連絡すると構わないよと言ってくれた。やがて、2003年が明けた。その後、2003年4月20日の第63回、皐月賞に嵯峨夫妻が11時に出かけた。

 そして、中山競馬場のレストランで11時30分に待ち合わせた。直ぐに武久さんを見つけ嵯峨が奥さんの真弓さんと武久さんに紹介して昼食を頼んで歓談した。その時、真弓さんが競馬場に入ると何だか興奮するわねと笑いながら言うと面白いことを言うねと笑った。食事を終えて、武久さんが買って来た競馬新聞を見せてくれた。

 新聞を見ると1番人気は、3番ネオユニヴァースだと教えてくれた。その後、武久さんが、俺は、まず保険として1番人気、3番ネオユニヴァースの単勝を10枚買うと述べた。次ぎに小雨で良馬場だから順当に行きそうな気がすると言い、3番と6番の馬連「1等の2等、連番で逆の順番でもOK」を10枚買うと言った。

「嵯峨夫妻が競馬、何もわかんないから武久さん宜しくと語った」
「真弓さんが、同じ馬券を買えば良いのねと告げた」
「でも馬券の買い方、知ってるのかと武久が聞いた」
「真弓さんが、生まれて初めて競馬場に来たので知らない!」
とあっけらかんと答えた。

「それを聞いた武久さんが、マジかよ!こりゃまいったなー」
「生まれて初めて競馬場に来たのかと言った」
と武久さんが言った。
「じゃーいろいろ教えなければと笑った」

「食事が終わると嵯峨勝一が授業料として飯代おごる」
と武久さんに告げた。
「ご馳走さんと言い食堂を出て競馬場の観覧席に向かった」
「今日、混んでるから、はぐれるなよと言い3人で移動した」

 その後、皐月賞に出走する馬の状況を見るためのパドックに早めに行くと、徐々に混んできた。そして、アナウンスが流れ出走馬を出て来た順番に紹介してくれた。かなり混んできたので、早めに出て嵯峨夫妻を馬券売り場へ連れて行った。そして3番ネオユニヴァースの単勝を10枚と3番と6番の馬連10枚の合計2千分の馬券を買って来た。

 買い終わると早足で、レースを見やすい場所へ急いだ。出走馬が、次々とゲートに入る始めると徐々に嵯峨夫妻は興奮してきて思わず、興奮するわねと奥さんが言うと武久さんが静かに笑った。出走が近づくと観客のざわめきを感じた。そして、スタートした瞬間、歓声が上がった。そして第1コーナー、第2コーナー、第3コーナーを抜けた。

 この時、武久さんが、順当だと笑顔になった。そして直線に入ると歓声が上がりゴールするとどよめきに変わった。その時、武久さんが、今日は完璧と言い、全部あたったよと嵯峨夫妻に教えた。真弓さんがラッキーと言うと、武久さんがラッキーじゃない、予想通りがと言い換えると笑いがこぼれた。じゃー当たり馬券を賞金に替えに行こうと足早に向かった。

 払戻金は、単勝3番で360円、10枚で3600円、馬連、3-6「順不同可」10枚で8200円の合計11800円を払い戻してくれた。
「5.9倍の払戻って凄いわねと真弓さんが驚いた」
「武久さんが負けることもあるよと、つぶやいた」
「えーそうなのと真弓さんが言い大笑いになった」

 帰り下総中山駅の隣の本八幡駅近くの居酒屋に入ってビールと焼き鳥で乾杯して、今日の競馬の話題で盛り上がった。真弓さんが、まるで遊園地みたいで楽しいわと言い、また行きたいわと言った。
「でも、いつも勝つとは限らない、負ける事もあるよと告げた」
「まるで、人生と同じねと、しんみりと言うと奥さん面白ねと武久が笑った」

 まーとにかく、都合がつけば、また、一緒に競馬を楽しもうというと真弓さんが、じゃービールのジョッキで乾杯しましょうと言った。そうして、これからも競馬でも人生でも勝っていこうと訳のわからないことを言って盛り上がった。かなりできあがって、帰りは、タクシーに分乗して、自宅へ帰って行った。

 そして、4月28日、日経平均株価がバブル崩壊後の最安値7604円を記録した。2003年4月30日、嵯峨和美は、同じ会社で親しくしていた三条富隆と結婚したいと嵯峨の両親の所へ連れてきた。彼も千葉大学経済学部卒業した同窓生だった。お父さんが大手メガバンクの部長をして日本橋近くのマンションに住ん出いると聞かされた。

 その後、6月8日の日曜に三条富隆結婚式をすると予定だと告げた。こうして6月8日、日曜、上野の神社で、神前結婚式をして、近くのホテルの披露宴会場に移動した。披露宴会場には50人を超える人が待っていた。会場は広い披露宴会場で大勢の親戚、会社関係者、が癖時代の友人達が集まった。
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