喪服のドゥイユ・ジャンティーユその10
文字数 1,530文字
貴方の父君達が....。
私を8割しか殺せなかったのは
どうしてなのか..？
それはわからんが、あんたは8割死者だ..。
我が福罪の天秤に乗せれば
地獄につき落とせるだろう？
重そうだしな。
浅はかねぇ..。
ベロンス坊や..。
ﾌﾝ..。
1つ答えなさい..。
ベロンス..
貴方の天秤に乗ったらお腹まわりの....。
あれは意図的に天秤に仕組んだのかしら..？
いや..。
微妙な設計ミスの副作用だよ..。
(設計ミスだったのか..！))
(遠回しな罠かと..(๑-﹏-๑))
ひとまず生者は見逃してやろう。
しかしそれ以外は見逃さないよ。
特に貴女はね。
マダム・ジャンティーユ。
私は殺せないのよ..。
基本不死者なのだから..
だから天秤に乗せて
地獄に落ちてもらうのさ。
仕方がないわね..。
乗るの..？
ジャンティーユ。
潔いね。
流石にマダム・ジャンティーユだ。
貴方には覚悟が必要よ....
ベロンス坊や....
貴女にはガキの頃に
色々教わったからな。
不知恩の罪を被る覚悟はしてるつもりさ。
そういう意味ではなくってよ..？
............。
ジャンティーユ。
乗って見せた方が早いと思うの....。
なに....？
それではレクチャーよ。
ベロンス坊や....。
(ｽｯ…と福罪の天秤に乗る。)
..！
これは....
............ｶﾞﾀﾝ！........
........ｷﾞｼ！ｷﾞｼｷﾞｼ！..
..................ﾒｷ！....
何事にも許容量というものがあるの....。
..............ﾒｷﾒｷ！！！....
..........ﾍﾞｷﾍﾞｷﾍﾞｷﾍﾞｷ..
............ﾍﾞｷﾍﾞｷ......
うっ..。
ばっ..バカな..
福罪の天秤が....
福罪の天秤とて
推し量れる罪量に限界はあるのよ。
それを超えたら......。
ま、待って....。
天秤から下りてくれ！！
マダム・ジャンティーユ！！！
レクチャーは最後までやります..。
うぁぁぁぁぁ！！
..........ﾍﾞｷﾍﾞｷﾍﾞｷﾍﾞｷﾍﾞｷ！！！....
......................ﾒｷﾒｷﾍﾞｷﾍﾞｷ！！..
........................グシャ！！！..........
ぁぁぁぁぁぁぁぁ！！
三百年かけて生成した俺の天秤がぁぁ！！
確かに..
(お腹まわりがすっきりしたわね..。)
こちらの方が貴重な性能だと思えてよ？
ベロンス坊や
もう片方にわたくしが....。
やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
(え..えぐい追い討ち....)
お腹まわりを
細くしたいのはわかりみ深い(๑’ᵕ’๑)
(ｽｯ…と片足を天秤に乗せる。)
..........グシャグシャ！！！....
..........ﾍﾞｷ！ﾍﾞｷ！..............
......グシャグシャグシャ！！..
..........グバシャアァァ！！........。
な！なんてこったぁぁぁぁァ”ァ”ァ”ァ”ァ”！
(か、片足だけで、
もう片方の天秤が木っ端微塵に...！)
............。
やっぱり貴女の方が重かったわね..。
............................................。
…………ベロンス。
....これは不良品よね？
…………………｡
........そうだよ。
........ふ..不良品だ。
天秤としては全くの不完全さ。....
..重さなんて測れないよ。
オマケにダンボールより脆いのさ
(ベロンスさん優しい..(*´ω`*))
淑女に恥をかかせぬようにと
礼儀に叶った発言......。
..成長したわね..ベロンス坊や。
事実さ..。
貴女を地獄につき落とせなかった..。
ﾌﾌ....(微笑する)
