おっくうがらずに、そろそろスマホを機種変更します!

文字数 1,202文字

わたしという人間がいろいろなことがおっくうで、わりと人生をなげやりに生きており。

なにかと先送りにしがちな性格なのは、このエッセイを読んでくださる方にはうんざりするほどお察しいただけていることだろう。

そんなわたしだから『マイナンバーカード』も先送りにしていて、ようやく先月受けとったばかりだ。

保険証を人質にとられてはしょうがないと、なんとなくあきらめがついてしぶしぶながらも申請して受け取った。

本音としては、あまり個人情報を一つにまとめたくはないのだけれども。

なんというか昨今の世の中は、生きていくうえで表面的には選択の自由をあたえている風だけ装って、なにかと退路を断つようなやり口が多いような……。

でもって、わたしのような小市民はしたがうよりほかないわけです。なんかしょっぱなから愚痴が多いな。

そんなしぶしぶマイナカードを作ったわたしですが、もっとしぶしぶ使ってるものがあります。

──スマホです。

日常でこれほど恩恵にあずかっていて、なくてはならない存在になりつつありながらも、ときどき無性に床にぶつけて破壊したくなる携帯端末。

愛と憎しみ。
ほんとに相反する感情を抱いていますよ。

わたしはこのスマホという物体に。

実際、電話で母と喧嘩したあと、ムシャクシャして床にたたきつけて、液晶画面にひびを入れたことがあります。

そのときはたまたま保険に入ってたので、わずかな手数料で新しいのと交換してもらえましたが……。

そのスマホがもうそろそろ年季が入りすぎて、いろいろと不具合がおきはじめました。

でも、電源おとして放っておくと、たいてい復活して使えるようになるので放置していました。

ともかく新しいスマホに変えたくないのです。
以下、その理由。

機種変更の手続きにかかる高額な費用と長い待ち時間(予約しても長時間待たされる!)、および新しくなったスマホのカスタマイズと、操作その他、慣れておぼえるまでのわずらわしさ。

などを考えるだけでもおっくうになり、ついつい機種変更を先送りにしてしまうのです。

でも、残念ながらそろそろ寿命なようです。

わたしのスマホがどれだけ古いか……。

『あなたのお持ちのスマートフォンは、現在修理を受けつけておりません』

というあたかも機種変更をうながすような、遠回しの警告みたいなメッセージが封書で届くほどだ。

それを何度か目にするたびに、はいはいと受け流してきた。

しかし、充電があまりもたなくなってきたり、とつぜんフリーズしたりする回数が増え、やはり限界なのだなと感じる。

ああ~やっぱ、変えなきゃだめか……。

悪あがきするだけして、なんかある日とつぜん。

すっとそれまでのこだわりとかがどうでもよくなって、観念したようにしぶしぶしたがう。

けっきょくしたがうなら、さっさと早いうちにしたほうがいい。

そんな風に何度も言われて、まわりの人間にあきれられてきたけど。この効率のわるい生き方がわたしの生き方なのだな……。



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み