調査終了。しかし!

文字数 593文字

その後も安田は平日は出勤の為に朝7時半過ぎに外出し、18時半から19時頃帰宅するという行動を繰り返した。

不倫の可能性が高まるであろう金曜日の夜から日曜日にかけても、安田は食事や買い物を一人で行い、特に目立つ動きもの見せなかった。

依頼料が発生する週末を2人体制の尾行で2回経過し、平日も念の為調査員1人をつけていたが、不倫の可能性を感じさせる行動は見られなかった。

妻の冬美には仕事終わりに連絡をし、店や夜市で食事を共にした。
元々冬美も台湾が好きであったので、台湾の料理にに2人で夢中になった。

妻と休みを合わせることはできなかったが、妻は日中に一人で台湾を観光し、4泊程して日本へと帰っていった。

依頼人である安田の妻には、調査を引き続き行うか確認をしたが、調査を終了してほしいとの回答であった。

安田と斎藤温子との食事を我々は1度押さえたことを既に安田の妻に伝えていたが、その斎藤が殺害されたことは伝えていなかったので、我々は慎重にその事を伝えた。

斎藤と別れた後、安田には我々が見張っていた為アリバイがあったが、念の為調査員をつけていたこと、そしてその調査費は無償だと説明した。

安田の妻は我々に感謝の旨を伝え、安田の不倫に関する調査は終了となった。

我々は次々と舞い込む不倫調査に取り掛かろうとしていた。

しかしまだ重大な事件に関わっていたという、心のどこかになにか引っかかるものを感じていた…。
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