第6話:米国がタリバン制圧、不景気到来、日本株低迷

文字数 2,064文字

 2001年9月12日、1984年以来、日経平均株価が、終値で1万円を下回り、アメリカのハイジャックとテロの衝撃が、大きな失望売りにつながったと報道された。アメリカでの同時多発テロで自国民を虐殺されたアメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領はテロとの戦いを宣言しアルカーイダへの反撃を決定した。

 しかし、アフガニスタンのターリバーン政権がアルカイダの指導者ビン・ラディンを匿っていたため、アメリカ政府はタリバン政権に対して犯人の引き渡しを要求するが、タリバンはこれを拒否した。タリバンが犯人の引き渡しを拒否したため、アメリカは武力行使を決定し、2001年10月7日、アメリカ、イギリスはアフガニスタンへの空爆、侵攻を開始した。

 ドイツも集団的自衛権を行使して参戦し、以前からタリバンと対立していた北部同盟もアメリカ側に加勢した。10月7日、ブッシュ大統領、テレビ演説でアフガニスタンへの武力行使を発表した。米軍、タリバン支配地域への空爆開始。B-2、B-52など戦略爆撃機を使用した。空母から戦闘機による攻撃や巡航ミサイルも多数使用した。

 10月19日、米軍特殊部隊が、到着した。10月中は、北部同盟は動かなかった。11月、北部同盟軍が、攻勢を開始した。11月9日、北部同盟軍が北部のマザーリシャリフ制圧し、支配地域を大幅に拡大した。11月12日、アメリカと北部同盟軍が、ヘラートを制圧した。11月13日 アメリカ、北部同盟軍によりカブール陥落した。

 首都陥落によりタリバン政権が崩壊した。10月10日、スウェーデン王立アカデミーは、2001年度のノーベル化学賞を有機合成化学分野の野依良治名古屋大大学院教授ら3人に贈ると発表した。化学分野では、白川英樹筑波大名誉教授に続く2年連続の受賞。福井謙一京大名誉教授「故人」と合わせ日本人の化学賞受賞は3人目で、ノーベル賞全体では日本人の受賞は10人となった。

 世界貿易機構「WTO」は11月9日から14日までカタールのドーハで開催した閣僚会議で、次期多角的貿易交渉「新ラウンド」の開始を宣言するとともに、中国の加盟を承認した。世界各国は中国を自由貿易体制の一員として迎え入れることになった。冷戦終結後、米国経済の繁栄に牽引されてきた世界の経済成長が急激に失速した。

 長期にわたって不振の続く日本は論外として、史上最長の好景気をおう歌してきた米国も3月からリセッション「景気後退」入りし、欧州最大のドイツ経済もマイナス成長に陥った。こうして2002年が明けた。1月15日、三和銀行と東海銀行が合併してUFJ銀行「現在の三菱UFJ銀行」が発足した。

 2月22日、マイクロソフトが家庭用ゲーム機「Xbox」を日本国内で新発売した。3月29日、デオデオとエイデンの経営統合によりエディオン設立その後、石丸電気、ミドリ電化、100満ボルトが参加し日本最大級の家電量販店となった。4月1日、旧みずほ銀行、みずほコーポレート銀行「現在のみずほ銀行」が誕生した。しかしATM「現金自動支払機」でトラブル多発。

 4月9日、加藤紘一元自民党幹事長が元事務所代表の脱税疑惑や自身の政治資金流用問題の責任を取り、議員辞職。4月25日、最高裁判所が「中古ゲームソフトの売買は著作権法に違反せず、自由に行える」とする判決を下した。6月19日、鈴木宗男衆院議員が、収賄容疑で逮捕された。8月9日、田中眞紀子前外相が公設秘書給与流出疑惑の責任を取り、議員辞職した。

 9月17日、小泉首相が、日本の首相として史上初めて、朝鮮民主主義人民共和国を訪問した。その時、日朝首脳会談で北朝鮮の金正日総書記が、日本人拉致問題を公式に認めた。9月27日、日本鋼管と川崎製鉄が経営統合し両社の持株会社JFEホールディングスが発足した。10月8日、小柴昌俊東京大学名誉教授にノーベル物理学賞した。

 翌日には田中耕一、島津製作所の社員にノーベル化学賞の受賞が決定し日本人の同年、ダブル受賞は初めて。10月15日、北朝鮮に拉致された日本人5人が帰国した。11月11日、元ビートルズのメンバー、ポール・マッカートニーが来日し、9年ぶりとなる来日公演を東京ドームと大阪ドームで行った。

 12月11日、和歌山地裁は、和歌山毒物カレー事件で殺人罪に問われた被告人の女「林眞須美」に死刑判決を言い渡した。やがて2003年を迎えた。3月3日、大和銀行とあさひ銀行が合併し、りそな銀行発足「あさひ銀行の埼玉県内の店舗は埼玉りそな銀行として分離した」3月17日、三井住友銀行とわかしお銀行が合併し三井住友銀行が発足「存続会社はわかしお銀行」

 3月24日、宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」が第75回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した。4月25日、六本木ヒルズがグランドオープンした。4月28日、日経平均株価が7607円88銭の大底を記録した。これは、1982年、以来の安値水準である。しかし、それ以後、急反発し、10月には一時11000円台まで回復した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み