本人や周囲の戦い|家族

文字数 1,039文字

 あなたの大切な人が化学物質過敏症になったと言われたら、あなたはどうしますか?

 多分、情報を集めようとするでしょう。

 しかし、患者さん一人 一人、暴露しているものや環境が違う為に反応するものが違いこれが「良い」「悪い」と限定するには注意が必要です。

 もし、私の大切な人に化学物質過敏症が疑われたら、とにかく次の10の項目は必ずやります。

1:自分が喫煙者であれば、真っ先にタバコは辞めます。

2:シャンプーや石鹸、柔軟剤など患者さんが大丈夫というものに切り替えます。(特にタバコとアロマ系に暴露してしまうと身近に沢山ありすぎてとんでもなく大変になりますから先に出来るだけ排除します)

3:本人が気になるものはすべて(家具・カーペットなどの生活用品、衣類など生活用品全部)排除します。必要であれば引越しをします。

4:本人にしかわからないことが沢山あります。患者さんの言っていることを信じ、どうして欲しいか聞きます。

5:患者さん本人が居られるスペースを作ります(空気清浄機や風通しの良い部屋、何も置かない部屋)※ふくみずアレルギー科のサイトがとても細かくわかりやすく説明しています。

6:親戚縁者、ご隣近所などのお付き合いは、自分が引き受けます。障害年金の申請など面倒な事務処理や家計簿など計算や緻密な神経を使う仕事は自分が引き受けます。

7:今、どんな臭いが一番きつくて、どんな症状が出るのか記録する手伝いをします。

8:見た目に異変がなくても、簡単な事がまったく不可能な患者さんに「あなたなら大丈夫、あなたなら出来る」という言葉は全否定になってしまいます「ゆっくり行こう」と伝えます。

9:本人が迷い、イライラしたら「何かに感作したね」と本人に伝え、休むように伝えます。

10:臭いに追いかけられて神経が常にキリキリして疲れ果てているので、本人のペースで自由に生活をさせます。

 どの項目も簡単そうですが、とても大変で時間とお金のかかる事ばかりです。

 収入が増えればいいですが、そうは簡単に行きません。現在は障害年金で対応しています。
※障害年金は日本年金機構のフリーダイヤルなどに問い合わせると親切に対応してくれます。

  これから先、特効薬ができるまで、病気と一緒に生活すると考え、かなりの出費が重なると覚悟し生活全般の見直しが必要です。 これから家族全員の生活が一変するのです。

 一緒に家族も病気を抱えて行かなければ、患者さんは苦しみ抜いてさらに家族全員が精神的に苦しむことになります。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み