ナナシのネガティブな帰り道
文字数 1,528文字
放課後。
今日は部活がないので、
下校時間もいつもより早い。
下駄箱の前でナナシは、再びサイ子先輩に遭遇する。
クッ、なんと言う甘言だっ
一人では大惨事になりかねないが
サイ子先輩と一緒であれば、自分も落ち着いて対処出来るだろう
いざとなれば、介護(フォロー)してもらうことも期待出来る
ラーメンの口になっている今、ものすごく魅力的な提案であることは疑いようもない
その場を立ち去るサイ子先輩の後ろ姿を見送るナナシ。
ちょっとヤンデレ気味ではあるが、
それを差し引いてもモデル並みに美しいのだから、付き合ってもいいかも、
普通の男子ならそう思っても不思議ではない。
だが、ナナシはもうそれどころではないかった。