8. 短歌
文字数 447文字
つくばいに
バラ首並べ
見上げれば
日差し「キッツ!」
済まぬと詫びん
七人に
〈崇〉
解説:
それは初夏の頃の出来事じゃった。
わしは優雅に庭仕事で、伸びたバラの剪定を行っておったのじゃ。ほんに安物のバラほどえらい威勢良く枝を伸ばしよる。少なからず咲いとるやつも切らざるをえなんだ。
哀れに思えての〜、今暫くは、命長らえれるよう庭の隅っこにある小さな石臼を転用したツクバイに刺してやったんじゃ。そんで、
ふと見上げれば、日差しがおっそろしく
きつうなっとるんじゃ〜。
羅喉、羅喉、羅喉星の如くにじゃ!。
心配になって、
ツクバイの方を振り向けば、
もろに
ツクバイに、日差しが当たっとるではないか!。
石は熱うなりよるかならの〜。
もう蒸し焼きの状態に、
これに等しいあり様に、
なっとったんじゃ〜。
そんで、わしゃ〜怖なっての〜、
「御免や〜〜!」云うて、
室内へと駆け込んで逃げてしもうてた
まで
。リアルとしてのそのツクバイ
おわり