第9話
文字数 775文字
❤︎ーSIDE 花美ー❤︎
そう、気づいた瞬間…
軽く触れただけの、キスが
佐々くんの体温を残したまま、ゆっくりと離れる
吐息が届く距離に、佐々くんがいる
私を…見てる
ふと、何人目かの彼氏だった人の言葉を思い出した
ビクッ!
カラダが跳ねた
優しい声…
なんか、なんだか……
ものすごく、空気は怖い……んだけど
佐々くんは、私を見下ろしたまま、動かない
……と、突然
笑った
いきなり、何言ってんの?
佐々くん??
しかも、めっちゃ楽しそう?
グイッ!
私の両手があっという間に絡めとられる
バンザイの形で、頭の上に固定される
ギシっ…
ベッドがきしむ
佐々くんが私の上に覆いかぶさってくる
私のカラダがベッドの上に縫いとめられる
ゆっくりと…
佐々くんの顔が近づいてくる
二度目のキスが
落ちてきた……