第9話

文字数 775文字

❤︎ーSIDE 花美ー❤︎

(あ、あれ…?)

(ちょ……ちょっと…待って)

(え?えぇえ??なに?


なにがおこってるの?)

(キス……してる……?)

(私、佐々くんと、キス……

してる……!?)

そう、気づいた瞬間…

軽く触れただけの、キスが

佐々くんの体温を残したまま、ゆっくりと離れる

「あ……」

「……」

吐息が届く距離に、佐々くんがいる

私を…見てる

(どおして、やめちゃったの…かな?)

(なんか、変だったのかな…、私)

ふと、何人目かの彼氏だった人の言葉を思い出した

「あ!」

「……?」

「そ、そうだった、目!目を閉じないと!…キスのトキは」

「……は?」

「ごめんなさい!今度はちゃんと、目、閉じるから!だから、あ、ぁの…」

「……(こいつ)」

「……怒んないで、……」

「……(そんなコトまで言われたのかよ)」

「キライにならないで…」

「……ムカっつく」

ビクッ!

カラダが跳ねた

「…ご、ごめ、なさ……」

「違げぇよ?…花美にじゃねえよ…?」

優しい声…

「……?でも、、、」

なんか、なんだか……

ものすごく、空気は怖い……んだけど

「……」

佐々くんは、私を見下ろしたまま、動かない

(どおしよう…やっぱり、怒ってる…のかな……)

……と、突然

「なあ、花美」

「…は、はぃ…?」

「…目ぇ、閉じさせてやろうか?」

ニヤリ……

笑った

「……へっ?」

いきなり、何言ってんの?

佐々くん??

しかも、めっちゃ楽しそう?

グイッ!

私の両手があっという間に絡めとられる

「え?…あ、あの」

バンザイの形で、頭の上に固定される

ギシっ…

ベッドがきしむ

「…佐々くん、…ぇえ?ちょ…」

佐々くんが私の上に覆いかぶさってくる

私のカラダがベッドの上に縫いとめられる

「……////え、ぇええっ」

「さ〜て、覚悟しな?花美」

「あわわわわわわわ/////」

ゆっくりと…

佐々くんの顔が近づいてくる


「ぅ、ん……、んん〜〜…!」

二度目のキスが

落ちてきた……


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