第2話
文字数 830文字
ドサッ!!
思わず後ずさった瞬間
足がもつれて、後ろ向きにひっくりかえった
ふいに頭上に影が落ちる
グイッ!!
いきなり腕を掴まれる
「ちょっと!佐々(ささ)!どういうつもりよっ!」
後ろで、彼女が叫んでる
「佐々!!」
さっさと歩き出す
歩くスピードも緩めずに、冷たく言い放つ
正真正銘のクズ発言に、軽くショックを受ける
ドサッ…!!
背中に、ふんわりと柔らかい感触
見慣れない、薄いブルーの天井
気付けば
私はベッドの真ん中で、仰向けになって転がってた
ギシリ……
ベッドが軋む
“彼”は慣れたようにベッドの端に腰かける
…と、
顔色ひとつ変えずに、私に覆いかぶさってきた
そう思って
体が震えそうになった、瞬間……
カーテン越しに夕日が部屋に入り込む
あっという間に、“彼”をオレンジ色に染めた
薄茶の髪がキラキラ揺れてる
長いまつ毛には光の粒が乗ってるみたい
佐々くんってば、口元を手で覆って、顔をそむけちゃった