第19話 探偵小説を探偵しましたのぢゃ!【3】

文字数 734文字

【3】

 クリスティー女史は、カイゼル髭を蓄えた小男の主人公に、そんな怪力で大男の英雄の名前を付けたと云うエスプリなのぢゃな。ふむふむ。
 つー事で、エルキュール・ポワロ氏の氏名は、おフランス語である事が判明した訳ぢゃ。

 ですから、おフランスではPOIROTと書いて、ポアロないしポワロと読むのでしょうし、正直どっちでもいいっちゃいい話なんですわい。
 どっちでもいいっちゃいい話なんですがな、そこに拘って話がなかなか前に進まないのが、懲無庵話の真骨頂でしてな、あくまでも突き詰めるために、外国語の発音ソフトでPOIROTを聞いてみましたのぢゃ。

 英語の発音では、儂には「ポワレ」と聞こえましたな。
 ちなみにフランス語で聞いてみましたところ、儂には「プラホ」としか聞こえませんでしたわい。
 「プラホ」っていったい何……。

 イギリス人男性の発音だと「ハルキュー・ポワレ」
 フランス人男性の発音だと「エルキュー・プラホ」

 とゆーふーに聞こえましたので、ポアロよりは、ポワロの方がニュアンス的には近いような気がしますのぢゃ。
 しかし、我々日本人に馴染みのある「エルキュール・ポワロ」の発音は、名前の方はフランス語、苗字の方は英語と云う、まことに日本的なちゃんぽんの発音のようですわい。
 つー事で、儂的には「ポワロ」で統一したいと思いますのぢゃ。

 ちなみに、苗字のPOIROTの語源は、フランス語のネギだと云う説が書いてありましたぞ。
 ネギって、そう、この「葱」ですわい。

 エルキュール・ポワロ……、日本語に全訳してみますとですな……、「ヘラクレス・葱」

 「灰色の脳細胞 名探偵ポワロ」のはずが、なんだか、村おこし・町おこしの為に開発された、新種の葱のようになってしまいましたぞな。
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