床下のパーカス  Suzugranpa

文字数 539文字

床下から響く応援のリズム


 一気読みしてしまいました。

 今作は「車」がつなぐ縁のお話だったのですね。今までは付き合いにくかった祖父星六、そして、ウリボーを譲り受けた大学生の裕也。特に裕也の積極性にはがんばれ! と応援したくなります。きっと物語の外でまだまだアプローチし続けていることでしょう。

 また、これは古い「物」に宿る魂のようなものを感じる作品でもありました。

 納屋で、新車と交代するまでの時を眠るように置かれていたウリボーは、若い女の子に(ここきっと大事!笑)見つけてもらえたことが嬉しかったのだろうと思います。事故を回避した二度の奇跡の故障以外、作中で不具合が起こらなかったのもだからこそかと。

 ……なんて思うと、花梨と別れたくないがために彼女と裕也を結び付けようとウリボーが画策しているのかもなあ、なんて邪推もしたくはなりますが、それは物語の外のお話ですね。

 前作同様「楽器」もキーアイテムになっているあたり、Suzugranpaさんも何か演奏した経験があるのでしょうか。そんなことを思いました。

 床下のリズム。……ロマンチックなお話でした。

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