勇者が死んだ!~村人の俺が掘った落とし穴に勇者が落ちた結果~  スバルイチ

文字数 1,400文字

スローライフを夢見る村人トウカ・スコット。

ある日、自分が作った落とし穴に勇者が落ちて……。

「スローライフ」も最近流行のキーワードだと思う。
確かに、近頃は転生した先でスローライフ&ハーレムしたがる主人公が多い気もする。


もしかしたら、こういうのを書く作者たちが現実に疲れているのかもしれない(笑)

現実が厳しすぎて異世界に夢を見ているって?
だって、転生したら剣持ってガチで殺り合う修羅の世界でした、は、いやだもん。自分だっていやだよ。辛いのは現実だけで充分だー。
北欧神話のエインヘリャルみたいな死後のあり方は、流行んないかー?
あれもうだって、何が悲しくて死んでからも毎日殺し合わないといけないの? 何を悪いことしたの?


六道における修羅道なんかは、闘争心という「心根」がもとでそこに囚われて毎日を戦いに明け暮れることになるんだけど、「戦士」というだけで死後も殺し合いに明け暮れるってのは不条理だよね。

なんかそのうち、「死んでエインヘリャルになってみたけど、もう俺は限界かもしれない」って作品が生まれてきそう。
すでに存在していそうだよ?(笑)


そういえば、今まさに『放課後のグランギニョル』がそんな不条理の殺し合いと生き返りを繰り返しているよね。

脱出ルートがないとあれは辛い。心が壊れる前に解決しないとあれはヤバそう。


というわけで、エインヘリャルになったら「逃げだす」パターンが王道な気がする。自分だってエインヘリャルになったら逃げると思う。

圭さんみたいな自堕落な人間はヘルヘイム行きだから大丈夫だと思うけど。
ぐっ……。
それはともあれ、「スローライフ」ね。


作品としては、そのまま「スローライフ」を極めて平坦ほのぼの路線に行くか、「スローライフ」のためには犠牲もやむなしと無双していくか、はたまた「スローライフ」とはかけ離れた騒動に巻き込まれていくか……。

『勇者が死んだ!』に関しては、1番最後の「俺のスローライフは夢の夢トホホ」系だった。個人的にはこういう展開の方が普通で好き。安心する。
ワクワクの問題だよね。


ゆるゆるほのぼのにも、無双してオレTUEEEも、ワクワクが欠けがち。

描き方次第ではあるんだけどね、やっぱり「こんなはずじゃ」展開の方が面白いよね。
この作品は基本ギャグ展開だけど、ピンチのたびにトウカの機転が毎度キまるところがスッキリポイント!
結果、夢のスロー&ハーレムライフを実現させちゃったからなー(笑)
ぼくは断然シオン派だよ?
カイルにしておきなよ!w
露出魔じゃん。
そこもひっくるめてのブレなさ加減が好きだったな。最初の登場だとただのザコかと思っていたのに。
個性的すぎるキャラクターがね、みんな面白かったよね。
若干、あんた誰だっけ? も、いるにはいるけどね(笑)
普通すぎると埋没するのはアルアルな傾向だけど、この作品だとそれが顕著だよね。
この作品に「普通」がいるかは問題だけどね……。6年連載していると、記憶から欠落してしまうキャラがいることは否めない。
ちなみに、終盤でゴリ王の野望が明るみに出ると同時に世界が異様なほど多層化したんだけど……。
正直いらん設定だったんじゃ……と、思ってる……。いまひとつ活かしきっていないと思う。
世界を広げすぎた感は、あるんだよねぇ……。
まあ、全体的に面白かったからいいんだけどね。
そうだね。圭さん毎週楽しみにしてたもんね。
連載終わっちゃったの、残念だよ。楽しかった!
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