第14話:子供誕生とサブプライム問題

文字数 2,138文字

 こうして、町田から長津田のアパートに着いたのは20時過ぎで、夜道は、実に寒かった。12月25日、山形県庄内町のJR羽越本線で特急電車「いなほ14号」が脱線、横転し5人が死亡し、32人が負傷を負った。2006年1月1日、東京三菱銀行とUFJ銀行が合併して、三菱東京UFJ銀行が発足した。1月15日、年末年始の大雪により死者154人を出した。

 1月16日、東京地方検察庁がインターネット関連企業のライブドアおよび関連会社を証券取引法違反の疑いで強制捜査。18日、ライブドアの強制捜査でライブドアグループ系企業の株の売り注文が殺到し、システム処理の能力が限界に達した。そのため、東京証券取引所の取引が設立以来初めて全面停止になった。

 1月23日、ライブドアの堀江貴文社長と取締役3人が証券取引法違反容疑で逮捕。2006年2月7日の早朝、証券会社の担当者から蒔田亮三に電話が入った。そしてトーカロ株の気配値が5240円と高く売りと言われた。それに同意し、全株売り注文を出すと2005年3月にトーカロ株が2倍の株式分割をした。

 その結果、税引き後利益が7068万円で残金合計が8220万円となった。2月24日、蒔田の奥さんが体調が悪いと言い産婦人科を受診すると妊娠が判明し、さらに双子で予定日は8月18日と教えられた。奥さんの妊娠の話を奥さんの実家と蒔田の実家に連絡すると喜んでくれた。こうして夏を迎えると奥さんは、大きなお腹を抱えて仕事に通い始めた。

 その女房の姿を見て蒔田が、出産後は、退職して構わないと言うと奥さんが喜んだ。こうして、8月15日に産婦人科に入院して8月18日の朝、男女双子誕生との電話が入った。双子の名前を蒔田和利と蒔田明美と名付けた。その後、蒔田家の両親と鮫島家の両親が来て蒔田和利と蒔田明美をじっくりと見てくれた。

 こうして退院後、1週間交代で蒔田の母と鮫島の母が来て面倒を見てくれた。また、以前約束したように、奥さんが退職し専業主婦になった。2人で住んでいた時は、広く感じていた3Kのアパートは、4人では狭いと感じた。そこで、子供が大きくなったら農家の空き家でも住もうかと考え、周辺を探しはじめた。

 すると駅から少し遠くなるが奈良町に4LDKの築20年の空き家が月15万円で出ていたので見に行くと広い庭と納屋、物置、駐車場があり納得して賃貸契約を結んだ。こうして9,10月になると子供達の可愛い姿が実に微笑ましかった。そこで蒔田亮三が何枚も子供達の写真をとっては、両親に渡した。

 子供を産んだ奥さんの食欲は、凄くて亭主は、頻繁に買い物に出かけた。さらに炊事、洗濯が上手になった。休みの日には、2人用の乳母車で近くを散歩した。11月11日、ソニー・コンピュータエンタテインメント が家庭用ゲーム機「プレイステーション3」を世界に先駆けて日本で新発売した。12月2日任天堂の家庭用ゲーム機「ウィー」が日本で発売された。

 マイクロソフトから「エックスボックス360」コアシステムが日本発売された。2007年に入り、日本では、5月20日、石川遼がゴルフの大会マンシングウェアオープンKSBカップで優勝。大人を含めたゴルフのメジャー大会では15歳8ヶ月の世界最年少優勝を果たした。10月1日、日本郵政公社を持株会社として一旦、解散してから5つの会社に分社化。

 それぞれの会社で活動することになった。日本郵政株式会社を持株会社として、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社、独立行政法人郵便貯金、簡易生命保険管理機構が発足した。11月21日、京都大学の山中伸弥教授が、人工多能性幹細胞「iPS細胞」の作成に成功し結果を発表を世界に発表した。

 2007年7月16日10時13分頃、新潟県上中越沖の深さ約17キロでマグニチュード6.8の地震が発生した。そして、新潟県と長野県で最大震度6強を観測した。県内では長岡市、柏崎市、刈羽村で震度6強。人的被害は、死者15人、重軽傷者 2316人合わせて 2331人となった。2007年のアメリカでは、主に米国のサブプライムローンの不良債権化した。

 そのため関連する証券化商品の価格暴落が起きた。サブプライムローンとは米国のモーゲージ「住宅ローン」の形態の一つである。そしてクレジットカードで延滞を繰り返すなど信用力の低い個人や低所得者層を対象にした住宅ローンの事だ。米国の住宅ローンは、3種類あった。通常の信用度を持つ個人向けの「プライムローン」

 それよりも信用度の低い個人向けの「オルトA」、さらに信用度の低い個人向けの「サブプライムローン」の三つがある。この中で貸し手にとってサブプライムローンがリスクが一番高い。そのため、金利が一番高い。サブプライムローンは、当初の借入金利が低めに設定され、数年後から高金利になる仕組みとなっていた。

 住宅価格の上昇で住宅の担保価値が上がれば、より低金利のローンに借り換えることができた。しかし、2006年頃から住宅バブルの崩壊「住宅価格の下落」と金利負担の上昇でローンの延滞や債務不履行「返済不能」が急増し、その結果、多くの個人が破産して自分の家を失うことになった。
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