第9話:旧友との再会と結婚

文字数 2,097文字

 2003年5月22日、プロスキーヤーの三浦雄一郎、世界最高齢「70歳」でのエベレスト登頂に成功。6月10日、政府はりそなホールディングスに対して1兆9600億円の公的資金注入を決定した。7月20日、九州地方で集中豪雨が発生、死者23人を出した。7月21日、世界水泳選手権100メートル平泳ぎで北島康介が世界新記録で優勝。

 7月24日、200メートル平泳ぎでも世界新記録で優勝し2冠を達成。11月29日、地方銀行上位行の足利銀行が、特別危機管理銀行の認定を受け経営破綻、一時国有化された。今年は、12月下旬、鮫島澄美さんと仲間6人で川崎ケントスへ行き、年忘れ、忘年ダンスパーティーに参加して大いに盛り上がった。

 その後、鮫島澄美さんと一緒に帰ってくるとき、彼女が酔った勢いで結婚を申し込んで下さいと耳元でささやいた。その時の困った彼女の顔が蒔田亮三の目に焼き付いて離れなくなった。そして、2004年の正月、彼女に電話して横浜の伊勢山皇大神宮に初詣に行った。その時、蒔田亮三が小声で結婚式は、いつが良いかと聞くと涙を流した。

 しばらく泣いて落ち着いてジューンブライド6月が良いわと言い日程と結婚式は、私に任せてくれると聞くので了解と答えた。その後、石川町の横浜中華街に行き昼食を食べて別れた。やがて仕事始めになり彼女が封筒を蒔田亮三が手渡し見ておいてと言われた。それに結婚式は和装、6月20日、ホテルニューグランド、新婚旅行は3泊4日の北海道旅行と書いてあった。

 仕事を終えて帰るとき偶然を装い鮫島澄美さんを見つけOKと答えると彼女の顔が赤くなった。小声で良かったと答えた。その後、JTBで北海道への新婚旅行の予約をした1月1日、明治生命と安田生命が合併し明治安田生命が誕生した。2月の休みの日に長津田に2人の新居として2DKの賃貸マンションを探しまわった。3月には、駅から徒歩10分の月8万円の賃貸マンションを探して6月5日から入居手続きを取った。

 2004年4月6日の早朝、証券会社の担当者から蒔田亮三に電話が入った。そしてヤフー株の気配値が140万円と高く売りと言われた。それに同意し、全株売り注文を出すとヤフー株保有期間中に2倍の株式分割を5回していたので1株が32株に増えていたと聞かされた。そのため税引き後利益が10603万円で残金合計が19252円となった。

 2004年4月から山内武史が、三井住友銀行神戸支店から町田支店に転勤してきた。日髙政則も富士通川崎工場へ転勤になった。こうして、4月17日土曜に横浜中華街で久しぶりに一緒に飲み会を開いた。その席で山内も日髙も株投資で大金を稼いでいる事が判明。話が盛り上がり資金が1億円を越えたら一緒に海から近い高台の場所に住んで人生を楽しもうと夢を語った

 しかし、インターネットが普及していくとパソコンのオペレーションシステムが、全てアメリカであり、ヤフー、グーグル、マイクロソフトなどアメリカ大企業だけがパソコンのOS、インターネットの世界を完全に牛耳っているのを見て近い将来に世界制覇を企んでいると考え始めた。この話を山内と日髙に伝えたが、それはオーバーだよとか考えすぎだと笑われた。

 アマゾンは、アメリカで1995年、ネット販売サービスを開始したが、赤字が続いていた。しかし、売買件数が増えると赤字がみるみるうちに減って来た。その様子を見て、いずれ、黒字になれば、店頭販売が大きく減るのではないかと心配した。その後、2000年、アマゾンが、日本でのサービスを開始し始めた。

 すると流行に敏感な若者層がインターネットで商品を買うのは、格好が良いと評判になっていった。日本では、ヤフー・ジャパン、楽天が同じようなサービスを開始し若者に流行し始めた。ほぼ同じ頃、アメリカのコストコ「超大型の量販店」とフランスのカルフール、テスコが日本に上陸して商売を開始した。しかし、カルフールは、その後、撤退した。

 しかし、この様な中でカルフールは日本進出に際してメーカーとの直接取引を画策したが、大手メーカーから相次いで拒否された。そのため、間接取引を余儀なくされ商品の調達構造に大きな打撃となった。カルフールは、自社が得意な最適な「商品の品揃構造と商品の調達構造」構築に日本では失敗。消費者に対し低価格で商品を提供できなくなった。

 ハイパーマーケットであるカルフールの収益構造上の成功モデルは、売上を100とした時、売上原価率を75~80%程度に抑え20~25%程度の粗利益率を確保、販売管理費率を20%程度におさえて5%程度の営業利益率を確保するというもの。一方、コストコの商品数は、ハイパーマーケットであるカルフールの7万点に対して4千点。

 コンビ二並みに絞られたアイテム数に対しコストコは、その4割を海外からの輸入という独自のサプライチェーンで供給した。そして、コストコは国内で徐々に力をつけていく中でメーカーとの直接取引も増やし商品の調達構造においても万全の体制を構築した。またカルフールが日本進出当初に「競争」や「脅威」と受け止められた。
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