第８話：同時多発テロ、銀行の大型合併
文字数 2,095文字
しかし蒔田の両親も現実に起きてる事と感じられなかった。まるで映画を見ているような感じたというのが偽らざる印象であった。日本でも、その後２２時２０分頃、ＮＨＫは「旅客機がビルに激突したとみられる」と伝えた。２２時３０分、フロリダ州の小学校を訪れていたブッシュ大統領が演説で「明らかなテロ」と発言した。
２２時４５分頃、「ペンタゴン・国防総省が炎上」というニュースが各局で伝えられ、一連の事件が「同時多発テロ」であるとの見方が固まった。間もなく炎上するペンタゴンの映像が映し出され、爆発・火災の原因が３機目の旅客機の可能性があると伝えられた。旅客機がハイジャックされていたという内容の現地メディアの報道も日本国内に伝えられ始めた。
民放各社も次々に通常番組を打ち切り、臨時ニュースの放送を開始した。ＴＢＳ系列では、２２時３７分、放送中の番組を途中で打ち切った。「筑紫哲也、ＮＥＷＳ２３」を前倒しで開始した。ＮＨＫではワシントン支局と中継を結んでいる間にそれが起こった。途中で手嶋龍一支局長の発言を遮るようにニューヨークに画面が切り替えられた。
片方のビルが姿を消し、大量の煙に覆われたニューヨークと路上から撮影した南棟崩壊時の映像が映し出された。これらの映像は二棟が重なるアングルであったため崩壊の程度が分かりにくく、当初は「ビルの一部が崩壊した」とも伝えられていた。また、ワシントンの各所で爆発が相次いだという誤報が流れ、画面に「アメリカで同時テロ」の字幕が映し出された。
この時もＮＨＫはスタジオを映していて２つのビルの崩壊の瞬間はいずれも中継されなかった。しかし間もなく、巨大な超高層ビルが上部から完全に崩壊し、膨大な瓦礫「がれき」と化してマンハッタン南部が煙で覆いつくされる衝撃的な映像が放送された。さらに２３時４０分頃には、４機目「ユナイテッド航空９３便」がペンシルベニア州西部に墜落したというニュースが伝えられた。
ＮＨＫの堀尾アナウンサーは、次々と起こる惨劇を報道する中で「大変ショッキングな映像ですが、現実の映像です」と発言した。結局、日本のほぼ全てのメディアは翌日の明け方までテロに関する情報を伝え続けた。そのため、蒔田でも徹夜で、アメリカからのニュースに釘付けになった。その後、濃いめの珈琲を飲んで、仕事を始めた。
しかし、こんな、大変なときでも大企業の研究所は、何もなかったかのように振る舞うものが多かった。もちろん、大変なことが起きたと騒ぐものもいたが、数人程度でマイナーであった、結局、ノンポリのエリートが多いと言うことだと理解した。翌２００１年９月１２日、１９８４年以来、日経平均株価が、終値で１万円を下回った。
さすがに、この出来事に女性達からこれから大丈夫なのと不安の声が上がった。１０月２３日、アップルがアイポッドを発表。当初は、マッキントッシュ専用であったが、革命的なデジタルオーディオプレーヤーとして話題になり大ヒットし音楽専用のデジタルオーディオプレーヤーとしてマニアに売れていった。その後、冬のボーナスで、蒔田亮三も購入した。
１２月２８日、石川銀行が経営破綻した。こうして２００２年が空け、この頃、蒔田亮三の研究グループの女性研究助手の鮫島澄美さんが、蒔田に、たまには、会合に来ないかと誘われた。蒔田は、大学の学閥うんぬんの話は、大嫌いであり研究助手の和気藹々「わきあいあい」とした雰囲気の方が好きだった。それに対して、そんなことして問題にならないのと聞かれた。
それに対し蒔田亮三は、若いのだから堅苦しい人生よりも人生を謳歌して生きた方が楽しいと語った。澄美さんの明るい笑顔を見て参加すると答えた。その後、１月１５日の麻雀大会を皮切りに参加し始めた。東京のケントスでの飲み会も気さくで楽しかった。しかし、この行動を見ても同じ高専卒の連中からは、あいつは、変人だと言われた。
そして、仲間に入れるなと言われたが自分で自由に過ごしていたので全く気にならなかった。それよりケントスへ行って何も考えず、ただひたすら踊ると嫌なことも忘れて汗びっしょりになった。それが実に気持ちよかった。こうして、月１回の麻雀大会、夏の海水浴、冬のスキーに参加して、仲間が増えていくのが楽しかった。
こうして２００３年が明け、３月３日、大和銀行とあさひ銀行が合併し、りそな銀行発足。３月１７日、三井住友銀行とわかしお銀行が合併し、三井住友銀行発足した、この様に決して明るくない日本の金融界の荒波を乗り越えるための合従連衡が、その後も続いた。３月２４日、個性的な宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」が第７５回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞。
４月１日、郵政事業庁が日本郵政公社になった。株式会社エニックスと株式会社スクウェアが合併し、スクウェア・エニックスとなり多くのパソコン用ゲームを作り始めた。４月２５日、ヒルズ族の語源となった六本木ヒルズがグランドオープン。４月２８日、日経平均株価が７６０７円８８銭の大底を記録し、蒔田亮三も日本経済、本当に大丈夫かと思ったほどであった。
２２時４５分頃、「ペンタゴン・国防総省が炎上」というニュースが各局で伝えられ、一連の事件が「同時多発テロ」であるとの見方が固まった。間もなく炎上するペンタゴンの映像が映し出され、爆発・火災の原因が３機目の旅客機の可能性があると伝えられた。旅客機がハイジャックされていたという内容の現地メディアの報道も日本国内に伝えられ始めた。
民放各社も次々に通常番組を打ち切り、臨時ニュースの放送を開始した。ＴＢＳ系列では、２２時３７分、放送中の番組を途中で打ち切った。「筑紫哲也、ＮＥＷＳ２３」を前倒しで開始した。ＮＨＫではワシントン支局と中継を結んでいる間にそれが起こった。途中で手嶋龍一支局長の発言を遮るようにニューヨークに画面が切り替えられた。
片方のビルが姿を消し、大量の煙に覆われたニューヨークと路上から撮影した南棟崩壊時の映像が映し出された。これらの映像は二棟が重なるアングルであったため崩壊の程度が分かりにくく、当初は「ビルの一部が崩壊した」とも伝えられていた。また、ワシントンの各所で爆発が相次いだという誤報が流れ、画面に「アメリカで同時テロ」の字幕が映し出された。
この時もＮＨＫはスタジオを映していて２つのビルの崩壊の瞬間はいずれも中継されなかった。しかし間もなく、巨大な超高層ビルが上部から完全に崩壊し、膨大な瓦礫「がれき」と化してマンハッタン南部が煙で覆いつくされる衝撃的な映像が放送された。さらに２３時４０分頃には、４機目「ユナイテッド航空９３便」がペンシルベニア州西部に墜落したというニュースが伝えられた。
ＮＨＫの堀尾アナウンサーは、次々と起こる惨劇を報道する中で「大変ショッキングな映像ですが、現実の映像です」と発言した。結局、日本のほぼ全てのメディアは翌日の明け方までテロに関する情報を伝え続けた。そのため、蒔田でも徹夜で、アメリカからのニュースに釘付けになった。その後、濃いめの珈琲を飲んで、仕事を始めた。
しかし、こんな、大変なときでも大企業の研究所は、何もなかったかのように振る舞うものが多かった。もちろん、大変なことが起きたと騒ぐものもいたが、数人程度でマイナーであった、結局、ノンポリのエリートが多いと言うことだと理解した。翌２００１年９月１２日、１９８４年以来、日経平均株価が、終値で１万円を下回った。
さすがに、この出来事に女性達からこれから大丈夫なのと不安の声が上がった。１０月２３日、アップルがアイポッドを発表。当初は、マッキントッシュ専用であったが、革命的なデジタルオーディオプレーヤーとして話題になり大ヒットし音楽専用のデジタルオーディオプレーヤーとしてマニアに売れていった。その後、冬のボーナスで、蒔田亮三も購入した。
１２月２８日、石川銀行が経営破綻した。こうして２００２年が空け、この頃、蒔田亮三の研究グループの女性研究助手の鮫島澄美さんが、蒔田に、たまには、会合に来ないかと誘われた。蒔田は、大学の学閥うんぬんの話は、大嫌いであり研究助手の和気藹々「わきあいあい」とした雰囲気の方が好きだった。それに対して、そんなことして問題にならないのと聞かれた。
それに対し蒔田亮三は、若いのだから堅苦しい人生よりも人生を謳歌して生きた方が楽しいと語った。澄美さんの明るい笑顔を見て参加すると答えた。その後、１月１５日の麻雀大会を皮切りに参加し始めた。東京のケントスでの飲み会も気さくで楽しかった。しかし、この行動を見ても同じ高専卒の連中からは、あいつは、変人だと言われた。
そして、仲間に入れるなと言われたが自分で自由に過ごしていたので全く気にならなかった。それよりケントスへ行って何も考えず、ただひたすら踊ると嫌なことも忘れて汗びっしょりになった。それが実に気持ちよかった。こうして、月１回の麻雀大会、夏の海水浴、冬のスキーに参加して、仲間が増えていくのが楽しかった。
こうして２００３年が明け、３月３日、大和銀行とあさひ銀行が合併し、りそな銀行発足。３月１７日、三井住友銀行とわかしお銀行が合併し、三井住友銀行発足した、この様に決して明るくない日本の金融界の荒波を乗り越えるための合従連衡が、その後も続いた。３月２４日、個性的な宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」が第７５回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞。
４月１日、郵政事業庁が日本郵政公社になった。株式会社エニックスと株式会社スクウェアが合併し、スクウェア・エニックスとなり多くのパソコン用ゲームを作り始めた。４月２５日、ヒルズ族の語源となった六本木ヒルズがグランドオープン。４月２８日、日経平均株価が７６０７円８８銭の大底を記録し、蒔田亮三も日本経済、本当に大丈夫かと思ったほどであった。
