第21話「最終話」:ロシア制裁、ネット攻撃、猛暑

文字数 2,220文字

 資産凍結と査証発給停止によるロシアの個人・団体への制裁、ロシアの金融機関を対象とする資産凍結など金融分野での制裁、ロシアの軍事関連団体に対する輸出、国際的な合意に基づく規制リスト品目や半導体など汎用品のロシア向け輸出に関する制裁を挙げた。また、ウクライナ在留日本人の安全確保に取り組むため、リヴィウに臨時事務所を設けてチャーター便を手配した。

 同日、駐日ロシア大使のミハイル・ガルージンは、追加制裁を受けて日本に重大な対抗措置を取ると警告した。鈴木俊一財務大臣は、ロシア開発対外経済銀行、プロムスビャジバンク、ロシア銀行の3銀行を対象とした資産凍結を行うと発表した。3月1日、トヨタ自動車は、国内仕入先で樹脂部品を扱う小島プレス工業でランサムウェアによる攻撃を受けてシステム障害が発生。

 そのため、国内全14工場28ラインの稼働を停止すると発表。日野自動車の古川工場・羽村工場、ダイハツ工業の京都工場も停止した。しかし翌日全ての稼働を再開したと発表した。東映アニメーションが、3月6日に同社のネットワークが第三者による不正アクセスを受け、同社製作のアニメ4作品の放送スケジュールにも影響が出ると発表した。

 鶏卵業界大手「イセ食品」が会社更生手続きに入ったと発表。関連会社「イセ株式会社」も同時に会社更生手続きに入った。経済産業省は、16日発生の福島県沖地震の影響で、火力発電所6基が引き続き停止状態のため、翌22日の東京電力管内「1都8県」の電力利用者に節電を呼びかけ、「電力需給ひっ迫警報」を発令した。

 23日、経済産業省は同日、11時をもって解除すると発表した。4月1日、改正民法施行され、成年年齢が18歳に引き下げられた。これにより2002年4月2日から2004年4月1日生まれの者は、新成人となった。親権に服することがなくなり、自己の意思でさまざまな契約が可能になるが、「未成年者取消権」の行使ができなくなる。

 喫煙、飲酒、公営競技に関する年齢制限や、国民年金への加入「保険料の支払い開始」は、引き続き20歳のままとされた。女性の婚姻可能年齢が16歳から18歳に引き上げられ、男女とも18歳に統一された。ただし、この日の時点で既に16歳以上の女性は、引き続き18歳未満でも結婚することが可能となった。

 4月4日、ウクライナ政府や欧米などの報道によりキーウ「キエフ」近郊で民間人が多数殺害されるなど残虐な行為が繰り広げられていた事が明らかになった。これについて内閣総理大臣の岸田文雄は「人道上問題となる国際法違反の行為だ。厳しく非難していかなければならない」と表明し、ロシアの責任と断定づけた。また、外務省は同様の件で外務大臣談話を発表した。

 一方で、ロシア国防省は軍の残虐行為を否定した。その中でもキーウ「キエフ」近郊のブチャとその周辺区域で行われたブチャの戦いで2022年3月に発生したとされる大量虐殺が取り上げられた。ウクライナの検察当局によれば、ブチャを含むキーウ近郊の複数の地域で410人の犠牲者が発見された。ロシア連邦軍の戦争犯罪とされているが、ロシア側は、関与を否定した。

 4月12日、日本政府は、ロシア連邦関係者「398個人28団体」に対し資産凍結等の措置等を実施すると発表した。また、ロシア連邦からの一部物品の輸入の禁止措置も発表した。7月1日、第35代防衛事務次官に前防衛装備庁長官の鈴木敦夫が就任。防衛装備庁長官には土本英樹が就任した。この頃、熱波が発生し、全国で40℃を超える地域が多発した。

 群馬県桐生市「40.4℃」、伊勢崎市「40.3℃」、山梨県甲州市「40.2℃」、埼玉県鳩山町「40.1℃」、熊谷市と岐阜県多治見市「40℃」の計6地点で40℃を超える気温を観測した。40℃を超える観測地点数は、1日としては、過去最多となった。7月8日、近鉄大和西大寺駅付近で、3回内閣総理大臣を務めた安倍晋三元首相が選挙応援に出かけていた。

 そして第26回参議院議員通常選挙に奈良県選挙区から出馬している自由民主党公認候補の応援演説中に背後から暴漢の銃撃を受けた。狙撃した犯人は、殺人未遂罪で奈良県警察に現行犯逮捕された。安倍は心肺停止の状態で奈良県立医科大学附属病院に搬送され、医師団達が懸命の蘇生処置を行ったが、生き返ることはなく17時3分に死亡が確認された。

 享年67歳。内閣総理大臣の岸田文雄は、「民主主義の根幹たる選挙が行われている中、安倍晋三氏の命を奪った卑劣な行為は断じて許されるものではなく最も強い言葉で非難します」とし、安倍の業績などを語った上で、「突然の訃報に接し悲しみの念を禁じ得ません。ここに国民の皆様とともに心から哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます」とする談話を発表。

 9月1日、ニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで一時1ドル140円台に下落し24年ぶりの円安水準を更新した。7日 新型ウイルス感染症の水際措置が見直され外国人観光客の入国について添乗員を伴わないパッケージツアーも容認し対象の国と地域を全域に拡大。

 入国者総数の管理について1日5万人をめどに引き上げられた。この日以降に入国する人々のうち、新型ウイルスのワクチン3回接種完了者に対しては陰性証明書の提出を求めない。円安、感染症、戦争と3重苦が早く消えて欲しいと、蒔田一家は、近くの神社にお参りしに行った!「完結」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み