男性の僕、女性の君

文字数 914文字

僕が、自分を男だと認識するようになったのは、

幼少期、幼稚園や学校、家で、

「男の子」として扱われてきた、

それが初めだったかなと思う。

自分を男だと認識するように、、

難しい表現をするね。

でもそうだと思うんだ。

あの頃、「男の子」として扱われなかったら、

あるいはその中でも、僕自身が自分を「男の子」だと納得しなかったなら、

僕は今、自分を男性だと思っていなかったかもしれないって。

なるほどね、、

確かに、最近私の友だちも、幼い頃から自分の性別に違和感を感じてきたということを話してくれたよ。

そういうことがあるんだね。

うん。そうなんだと思う。

そしてね、自分を男性だと認識をしている僕は、

その自分の男性性を意識しながら、女性に対して特別な好意を抱いていることに気づくんだ。

男性だから女性が好きになる、とは限らないと思うんだけど、僕にとってはそうなんだ。

男性のうーちゃんが求める、女性ってどんなものなの?

女性性って言うの?

そうだね。

「男性」の僕が求める、そして惹かれる「女性」というのは、

僕の強さで、守ってあげられる弱い存在、

僕の愛情を、受け止めてくれる素直な存在、

僕の弱さを、包み込んでくれるあたたかい存在、

僕をときめかせ、喜ばせてくれる美しい存在...

どれも、僕の男性性に対して応えてくれる、僕の思う女性性だと思うんだ。

なるほど…

聴いててちょっと恥ずかしいね、、

うーちゃんに告白された時のこと思い出しちゃうな。

そういう思いで、私のことを思ってくれているんだよね。

いやいや、、

かなでにそんなこと言われると、僕のほうが恥ずかしいんだけども…。

でも、そういうことだよ。

それを抜きにしても、僕は人間としてかなでのことが好きだけど、やっぱりかなでを女性として意識して、僕から見たかなでの女性性に惹かれているんだと思ってる。

そして、それは決して普遍的な女性性ではなくて、あくまで僕が僕自身を「男性」として意識している中で、かなでを「女性」として意識する部分なわけなんだけど。

……うー、、

ごめん、うーちゃん。

私もう頭が限界かも、、


私はうーちゃんのこと、人間として尊敬してるし、大好きだよ。

あはは、、こちらこそごめんね。

うん、ありがとう。

僕もかなでが大好きだ。

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登場人物紹介

名前:うきよ

一見なにも不自由なく生きてきたようで

幼い頃から言い知れぬ孤独を感じていた

それでも普通のどこにでもいそうな青年。

筆者本人の心の声。

名前:いさお

うきよの数少ない友人であり理解者。

聴き役であり、一緒に考えるだけでなく

一緒に悩み生きてくれる存在。

名前:かなで

うきよの姉のような存在であり

初恋の人でもあり、常に心の支え。

いまはお互いに「大切な人」という

関係の中で安心している。

名前:うきよ(子ども時代)

時おり登場するうきよの子ども時代の心。

時に問いかけ時に応える、心の声であり

今もうきよの中で生きつづけている

素直で正直な心のあらわれ。

名前:かつお

鰹ではなくカツオでもなくかつお。

よくわからない。

でも魚だということは確か。でも喋る。

ちなみにうきよは魚好き。

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