子どもの僕

文字数 531文字

子どもの頃の僕に聞いてみたい。

どうしてひとりだって感じていたの?

うーん、

だれもボクのことをわかってくれないって思ってた。

それは、本当?

父さんも、母さんも、そうだったかなぁ。

僕は最近、そうでもなかったかなと思っているんだけれど。

お父さんは、やっぱりそうだったよ。

こわかったし、ひどいと思ってた。

お母さんを見てて、

お父さんみたいにはなりたくないって思ってた。

お母さんを守らなきゃって。

そうだよね、、

父さんとは、もっと話がしたかったなぁ。

母さんは優しかったけれど、

やっぱりどこかで、安心して甘えられなかったかもね。

うん…

こわいお父さん、よわいお母さん、

だから、守ってあげなきゃって。

あまえちゃいけないって思ってた。

そうか、、

だから、そんな気持ちを、

誰にも言えないままで、ひとりで頑張っていたんだね。

お兄ちゃん、いつもだれかを守ろうとしているよね。

ボク、お兄ちゃんみたいになりたいって思う。

そっか、、

でも僕は、同時に誰かに守って欲しいって思っているよ。

キミもそうなんじゃないのかな。

……

ボクを、だれかが守ってくれる、、

だれが守ってくれるのかな。

キミのそばに、いつもいてくれる人、

キミのことを抱きしめてくれる人、

キミの笑顔を、キミの存在を、喜んでくれる人、

誰かいないかな。

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登場人物紹介

名前:うきよ

一見なにも不自由なく生きてきたようで

幼い頃から言い知れぬ孤独を感じていた

それでも普通のどこにでもいそうな青年。

筆者本人の心の声。

名前:いさお

うきよの数少ない友人であり理解者。

聴き役であり、一緒に考えるだけでなく

一緒に悩み生きてくれる存在。

名前:かなで

うきよの姉のような存在であり

初恋の人でもあり、常に心の支え。

いまはお互いに「大切な人」という

関係の中で安心している。

名前:うきよ(子ども時代)

時おり登場するうきよの子ども時代の心。

時に問いかけ時に応える、心の声であり

今もうきよの中で生きつづけている

素直で正直な心のあらわれ。

名前:かつお

鰹ではなくカツオでもなくかつお。

よくわからない。

でも魚だということは確か。でも喋る。

ちなみにうきよは魚好き。

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