友だちの価値

文字数 945文字

最近思うんだ。

きっと誰しも、価値観は違うけれど、

その価値観にしたがって、友だちの価値を量っているんだろうって。

友だちというか、全ての人間関係において、相手の価値を、かな。

相手の価値を量る。

なかなか、あまり使いたくない表現ではあるな。

うきよ自身もそんな感じだな。

うん、そうだね。

それこそ、相手をモノのように扱っている、そんな表現だからかな。

でも敢えてこの表現を使いたいと思う。

だって、よくよく考えているとそうだと思うから。

皆、本当は相手のことを、モノのように価値判断しているんじゃないのか。

無意識ではあっても。

そう言いたいんだな?

そういうことだよ。

何々してくれるから好き、とか、

何々が合うから一緒にいて楽しい、とか、

そういうことだと思う。

結局、自分の都合なんだよ。

でも、それでいいと思うし、そんなものだと思っているけれどね。

昔から。

確かに。そういう部分では、子どもは残酷なまでに正直だな。

好きな相手に対しても、嫌いな相手に対してもはっきりしているからな。

そう。

そうやって考えてみると、結局「費用対効果」で、

自分にとって都合のよい部分と、都合の悪い部分との間で、

その兼ね合いの中で自分たちは、相手との関係性を選び取っているんじゃないかと。

時に妥協しながら、我慢しながら、それでもそこに自分の基準で価値を見いだして、ね。

そうかもしれないな。

昔、「自分の思い通りにいかないことも含めて、人との関わりには価値がある」と言ってくれた人がいたけれど、

それもまた、結局はその人の その 価値観に基づいて、相手との関係性を選び取っているに過ぎないってことだな。

そういう価値観がもてない人、関わり自体が面倒だという価値観の人もいるんだろう。

それはきっと良し悪しではなくて。

僕はどちらもあるな。

「うまくいかないことの中に価値がある」、それは、いさおとの関係の中で実感しているよ。

時に、僕に対して厳しいことも言ってくれるいさおとの関係は、しんどいけど、僕にとっては大切なものだよ。

でも、その「関わり自体が面倒」だと思っているところもあって、

それは僕が、孤独が嫌なくせに孤独に陥ることとも繋がってくるんだけれど。

ん。なんか、サラッと嬉しいことを言ってくれたな。

ありがとう。

え?そうだった?

こちらこそ、ありがとう(笑)

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登場人物紹介

名前:うきよ

一見なにも不自由なく生きてきたようで

幼い頃から言い知れぬ孤独を感じていた

それでも普通のどこにでもいそうな青年。

筆者本人の心の声。

名前:いさお

うきよの数少ない友人であり理解者。

聴き役であり、一緒に考えるだけでなく

一緒に悩み生きてくれる存在。

名前:かなで

うきよの姉のような存在であり

初恋の人でもあり、常に心の支え。

いまはお互いに「大切な人」という

関係の中で安心している。

名前:うきよ(子ども時代)

時おり登場するうきよの子ども時代の心。

時に問いかけ時に応える、心の声であり

今もうきよの中で生きつづけている

素直で正直な心のあらわれ。

名前:かつお

鰹ではなくカツオでもなくかつお。

よくわからない。

でも魚だということは確か。でも喋る。

ちなみにうきよは魚好き。

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