【NEW】「母」というもの

文字数 800文字

僕にとって、母は本当に心の支えだったと思う。
そうか。

お父さんとは大変だったみたいだからな。

お母さんとはいい関係だったのか。

いい関係だった、のかはわからないや。

今でも、母に対して思うことは色々あるよ。

でもきっと、それは母が悪いんじゃない。

意味深だな。

どういうことだ?

何かあったのか?

母に何かがあったわけじゃないよ。

やっぱり父。

父に対して不満を持っていた僕は、

母を守らなきゃいけないと思った。

まるで、自分が父のように、

強くあらねばならないと思うようになった。

そうか、、

本来なら、母親に守られるべき子どもが、、

そう。母親を守ろうとしたんだ。

そのせいか、僕は母に、自分の弱さを受け止めてもらうことをしてこなかったと思う。

母も、僕のことを強い子だと思っているだろうね。

ああ。でも実際には、

強くあらねばならないと思っていたと。

うん。

そのことは、今も僕のアイデンティティや、

自己肯定感、対人関係にも影響していると思うんだよね。

力が足りない、力が欲しい、いつもそう思ってる。

そうだったんだな、、

そのままでいい。

弱くてもいい。

そう、受け止めてもらいたかったか?

最近は、、うん、

そう思うようになったよ。

そうか。

お母さんにはそのこと話したか?

いやいや、恥ずかしいし、話せない、、、

と思っていたけど、実はそんなようなこと話した。

でも、全然伝わらなかったんだよね笑

そうなのか?

聴いてもらえなかった?

いや、そんなことないけど、

なんか、理解できない感じで。

難しいね、人の感覚って、みんな違うから。

親子だからって、分かり合えるわけじゃないんだ。

そう、だな、、

…悲しいか?

うん。

悲しいし、寂しいけれど、

でもきっと、これは僕が、

僕自身として抱えて生きていかなきゃいけないことだと思ってるから、

大丈夫だよ。

そうか、、

強く、なったな。

そう、なのかな。
ああ。

俺も、できる限り、力になりたい。

ありがとう。

いさおの存在には、いつも感謝しているよ。

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登場人物紹介

名前:うきよ

一見なにも不自由なく生きてきたようで

幼い頃から言い知れぬ孤独を感じていた

それでも普通のどこにでもいそうな青年。

筆者本人の心の声。

名前:いさお

うきよの数少ない友人であり理解者。

聴き役であり、一緒に考えるだけでなく

一緒に悩み生きてくれる存在。

名前:かなで

うきよの姉のような存在であり

初恋の人でもあり、常に心の支え。

いまはお互いに「大切な人」という

関係の中で安心している。

名前:うきよ(子ども時代)

時おり登場するうきよの子ども時代の心。

時に問いかけ時に応える、心の声であり

今もうきよの中で生きつづけている

素直で正直な心のあらわれ。

名前:かつお

鰹ではなくカツオでもなくかつお。

よくわからない。

でも魚だということは確か。でも喋る。

ちなみにうきよは魚好き。

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