第9話 美容院で考えたこと
文字数 1,173文字
先日は美容院へ行ってきた。
鏡のなかの私を見ていて、考えたことがある。私だけでなく、誰もが考えると思うけど。
実は、夏から美容院へ行ってなかった。言い訳だけど、あまり時間がなかったから。何となくバタバタしていて落ち着かなかった。歯医者さんにも行かなきゃならないし。美容院は月曜日が休みで、火曜日と連休になることもある。それもあって、行きそびれた。
そんなわけで、髪は伸び放題。さすがに恥ずかしい。外見だけでなく、髪が顔に当たって良くない。
そんな状態で美容院へ行った。そうして、鏡を見て考えていたわ。年齢は隠せないけど、多少なら努力で容貌は改善されるなあって。今更だけど、そう考えたの。
伸び放題の髪を美容師さんがきれいにしてくれた。「清潔感」と表現すると恥ずかしくなるけど、髪を切ってさっぱり、ずいぶんと明るく元気そうになった。もともと私は明るい顔立ちではない。今回に限らず、髪を切ると「明るく見えるね」とよく言われる。
髪が短くなって雰囲気まで変わったと、今回は自分でも思った。
「私、若くなってる」
そんなことを口走ったわ。
「五ヶ月ぶんの髪、切った甲斐ありました」
美容師さんはそんなことを言ってた。恥ずかしいね。
でも、髪を切ってほんとに若くなった。凄いね、髪でこんなに印象が変わるんだから。
こんな私でも、若い頃は髪型にも気を配っていた。けっこう頑張ってたよ。でもね、パーマ当ててオールバックにしたら、ちょっと老けたらしくて笑われた。
今は普通にショート。シャンプーが楽チンだからよ。「ああ、ドライヤーって面倒」って話ね。
そんなんでも、白髪には抵抗があるのよ。美しい白髪には程遠いから、茶色に染めてる。
髪だけではない。今はほとんどお洒落をしなくなった。見栄えが悪くても、私は気にしない。そう、ちょっと気にするだけ。
若いときは、それなりにお洒落してた。今は娘のお古で満足。格好良くなりたいとか、美人になりたいとか、昔ほどは考えなくなった。たまに思うことはあるけど、お洒落にあまり関心がわかない。私、どこかが後退してる。
「これ、伸びたからお母さんにあげる」
なんて娘に言われても怒ることもない。その伸びた服を有り難く頂戴して着ている。
そんなわけで、六十歳になってもミッキーマウスのトレーナーを着ていた。今でもたまに着る。恥ずかしいなんて思わない。ミッキーマウスの服に年齢制限なんてないしね。似合っているのかと聞かれたら、それは分からないけど。着たいものを着ているだけ。
選り好みはしているのよ。この色は苦手だなんてね。あまりに派手すぎて嫌だとも。偉そうなことを言ってるけど、結局は、自分の年齢を気にしているかも。
そんなことを考えていた。
でも、考えるだけ。そりゃ、自分の姿を見たら思うことはある。少しやせたときは嬉しかった。
鏡のなかの私を見ていて、考えたことがある。私だけでなく、誰もが考えると思うけど。
実は、夏から美容院へ行ってなかった。言い訳だけど、あまり時間がなかったから。何となくバタバタしていて落ち着かなかった。歯医者さんにも行かなきゃならないし。美容院は月曜日が休みで、火曜日と連休になることもある。それもあって、行きそびれた。
そんなわけで、髪は伸び放題。さすがに恥ずかしい。外見だけでなく、髪が顔に当たって良くない。
そんな状態で美容院へ行った。そうして、鏡を見て考えていたわ。年齢は隠せないけど、多少なら努力で容貌は改善されるなあって。今更だけど、そう考えたの。
伸び放題の髪を美容師さんがきれいにしてくれた。「清潔感」と表現すると恥ずかしくなるけど、髪を切ってさっぱり、ずいぶんと明るく元気そうになった。もともと私は明るい顔立ちではない。今回に限らず、髪を切ると「明るく見えるね」とよく言われる。
髪が短くなって雰囲気まで変わったと、今回は自分でも思った。
「私、若くなってる」
そんなことを口走ったわ。
「五ヶ月ぶんの髪、切った甲斐ありました」
美容師さんはそんなことを言ってた。恥ずかしいね。
でも、髪を切ってほんとに若くなった。凄いね、髪でこんなに印象が変わるんだから。
こんな私でも、若い頃は髪型にも気を配っていた。けっこう頑張ってたよ。でもね、パーマ当ててオールバックにしたら、ちょっと老けたらしくて笑われた。
今は普通にショート。シャンプーが楽チンだからよ。「ああ、ドライヤーって面倒」って話ね。
そんなんでも、白髪には抵抗があるのよ。美しい白髪には程遠いから、茶色に染めてる。
髪だけではない。今はほとんどお洒落をしなくなった。見栄えが悪くても、私は気にしない。そう、ちょっと気にするだけ。
若いときは、それなりにお洒落してた。今は娘のお古で満足。格好良くなりたいとか、美人になりたいとか、昔ほどは考えなくなった。たまに思うことはあるけど、お洒落にあまり関心がわかない。私、どこかが後退してる。
「これ、伸びたからお母さんにあげる」
なんて娘に言われても怒ることもない。その伸びた服を有り難く頂戴して着ている。
そんなわけで、六十歳になってもミッキーマウスのトレーナーを着ていた。今でもたまに着る。恥ずかしいなんて思わない。ミッキーマウスの服に年齢制限なんてないしね。似合っているのかと聞かれたら、それは分からないけど。着たいものを着ているだけ。
選り好みはしているのよ。この色は苦手だなんてね。あまりに派手すぎて嫌だとも。偉そうなことを言ってるけど、結局は、自分の年齢を気にしているかも。
そんなことを考えていた。
でも、考えるだけ。そりゃ、自分の姿を見たら思うことはある。少しやせたときは嬉しかった。
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