君と初恋をもう一度  

文字数 1,917文字

さとのいなほ様作

あらすじ引用
──これは不器用な高校生と構いたがりな大学生の初恋を描いた物語。
高校3年生となった山崎朝陽がある日家に帰ると、父親と青年・平野瑞月が待っていた。瑞月は大学に通うため朝陽の家に下宿するらしい。白い肌に睫毛に縁取られた黒目がちな瞳、薄くしかし赤い唇……瑞月は美しい青年だった。朝陽は瑞月を一目見た瞬間、今まで感じたことのない不思議な感覚に襲われた。
 その感覚の正体がわからないまま同居生活がはじまるが、瑞月は人をからかう性格で朝陽をからかい遊んでいるようだった。朝陽は不快に感じていたが徐々にそれ以外の感情も持ち始め、瑞月に対する自身の感情に困惑するようになっていく。

【簡単なあらすじ】
ジャンル:BL
高校3年の主人公がある日帰宅すると、父がある青年を同居人として連れてきた。彼は大学に通うため下宿するとの事。彼は美しい青年であり、はじめの頃は自分に対しての彼の接し方を不快に感じていたが、段々と別な感情が芽生えていくのだった。果たして彼の気持ちの正体とは?

【物語の始まりは】
父が家にある青年を連れて来たことから始まっていく。彼は主人公より年上であり、大学に通うためにうちに下宿することとなったらしい。彼は美しい青年であり、主人公は彼に対し心がざわついてしまう。彼に対しての主人公の気持ちの正体は一体なんだろうか? 分からないまま新しい生活が幕を開けるのだった。

【舞台や世界観、方向性】
舞台は現代である。友人が同性同士の恋愛に偏見を持っていないように感じる。(個人的にはとても良い印象)タイトルと物語が繋がった時、物語は新たな展開を迎える。

【主人公と登場人物について】
主人公は高校三年生の男の子。我が家に父がある大学生を連れて来たことから、主人公の生活は変わっていく。
どちらかというと、相手は打ち解けており主人公が戸惑っているようだ。
主人公の言動から彼が真面目な人物であることが伝わって来る。
彼の友人の想いを寄せる相手は異性ではあるが、主人公と同居人の関係に対し気持ちを探る様な言葉をかけていることから、少なくとも友人は同性だからという偏見を持っていない印象。

【物語について】
主人公は幼い時に恋をした記憶はあるものの、現在は恋人はいない。父の連れてきた同居人に特別な想いを抱きながらも、その気持ちの正体がわからなかった。彼にはいつも一緒に行動する二人の友人がいる。その一人がもう一人の友人のことを好きだということを打ち明けられる。うすうすその事に気づいていたこともあり、二人を応援する気持ちは本物だが複雑な心境になる。二人のことから自分自身も”恋”について考えるようになる。
主人公は日常で起こるいろんなハプニングにより、段々と自分の気持ちに疑念を抱いて行く。それはいずれ自覚に繋がっていくのではないだろうか?
果たして、二人に訪れる結末とは?

【良い点(箇条書き)】
・日常にBLBLしさが無く、友人との恋愛が同時進行しており自然な感じがとても良い。(BLが好きでない人でも読みやすい)
・友人が同性同士の恋愛に偏見を持っていない印象があり、個人的に好印象を持った。
・伏線が分かりやすいのだが、分からないように持っていっているのが面白いなと思う。
・主人公が恋と自覚するまでの経緯が丁寧だと感じた。
・タグにハッピーエンドとあるのだが、くっついて終わりという物語ではない。恋愛は付き合うまで、付き合った後も悩みはあるもの。日常系でもあるので、それらも描かれている。
・友人が活かされている。(飾りではなく、彼がいるからこそ進展する部分もある)
・物語の流れはテンポが良いのにも関わらず、主人公の心情が分かりやすく、どうして心が変化していくのか? 過程が丁寧に描かれていると感じた。

【備考(補足)】9ペーじまで拝読
【見どころ】
ドラマチックな物語である。タイトルと物語がどう繋がっていくのか? 伏線を散りばめられはているが、主人公はその事になかなか気づかない為、読み手の方がうずうず(じれじれ)してしまう。
くっついて終わりという物語ではないので、主人公が段々と自分の気持ちを自覚していく様子も楽しめるし、お付き合いした後の展開も楽しむことができる。特に、同性間でも異性間でも悩みというのは変わらないと感じている。この物語でとても良いなと感じたのは、友人のッ主人公に対する姿勢。偏見描写もなく、応援したり相談に乗る姿が好印象。友達とはこういうものなんだなと、ほっこりした気持ちにもなれる。また、主人公と相手が惹かれ合っているのが伝わって来る。とても素敵な物語だなと感じた。
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