生誕節是不安穏 ~クリスマスは落ち着かない~ 【短編】

文字数 654文字


荷蓮花 様作

────最高のプレゼントは、愛する人との時間。大切なのは真心。

【物語は】
クリスマスだというのに疲れて、愛する人の声を聞く気力もなくベッドに倒れ込むところから始まる。この物語は互いが互いを尊重することこそが、真実の愛であるという事を改めて考えさせてくれる物語である。

【シリーズものでありながら】
この作品はシリーズ関連の短編でありながら、本編を知らず初めて触れる作品となっても、どんな物語で、どんな登場人物がでてくるのか分かりやすい。それほどに、無駄がなく情景や状況が分かりやすく丁寧に描かれている。


【登場人物と物語】
登場人物は主人公と恋人。しっかりと二人に焦点があてられており、性格や普段どんな関係かが分かりやすい。好きだから何でも許す関係は妥協も含まれるが、この物語の二人は違う。主人公は外国籍(恐らく)の人物であり嫌われるかもしれないと言う気持ちから、臆することの多い日本人との違いを感じる物語でもある。つまり、そこにリアリティを持たせていると言えよう。

もし、自分が彼の立場だったらならそんな風に強く拒否ができるだろうか?
出来ないかもしれないと感じた。

しかし、拒否が出来ると言うのはそんなことくらいでは壊れないと言う信頼関係があるからともいえる。構成に無駄がなく、短編だからという理由ではなくスラスラと読めてしまう作品。途中、どうなってしまうのだろうかとハラハラさせられる。

大切な人のことを真剣に考え直すきっかけにもなる素敵な作品だと感じた。
是非、あなたもお手に取られてみてくださいね。

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