第71話 いっちょ前にと、線は、僕を描くと、推し、燃ゆ

文字数 2,837文字

 書きたいことがいっぱいです。

 【いっちょ前に】
 第4回コンテストの結果発表がありました。
 だめもととはわかりつつ、一応エントリーしているので結果が気になる私。
 そしてだめだとわかり、いっちょ前に落ち込む私……。
 第4回のコンテストは三題噺の「ヒーロー」というお題を最後までとらえきれませんでした。自分で書いてみても全く納得いかない(なんかほんとにいっちょ前な言い方でスミマセン)ものだったので選んでいただけるとは全く思っていませんでした。でも、1ミリもか? と聞かれると2、3ミリぐらいはまぐれというものがあるかも……なんて思っている自分がおります。
 受賞されたみなさんの作品を読ませていただいて納得。そうだ。これがヒーローだ! どの作品を読ませていただいても自分のなかのもやもやが晴れて、負け惜しみではなく心からすっきりしました。

 そして課題文学賞は「溺愛」が私には難し過ぎて書けませんでした。
 受賞された尊敬する作家さんたち……。初めてその作品を読ませていただいたときから感動しました。自分が受賞したわけじゃないのに便乗してうれしくなりました。

 でもいっちょ前にちょっと落ち込んでいるようです。
 下手の横好き。
 でも、いいじゃないですか。(自分を励ます私登場)
 この歳になってなにかにチャレンジしたり、がっかりしたりできることが幸せです。
 こんなに楽しいことありません。

 どこの誰が書いたのかわからない、へんちくりんな文章を読んでくださる方がいる。「いいね」を押して応援してくださったり感想や励ましのメッセージをくださったり……。こんな奇蹟みたいなこと、ありませんよ。。。

「いいね」がランキングに影響するということについては様々な問題が含まれていることを提言してくださっている作家さんがおられます。真剣に「書く」ということに取り組んでおられる作家さんほどやる気をなくされる原因になったり、またはそのシステム自体が嫌がらせに使われることもあるそうです。信じられない……。あまりに陰湿。そんな闇に魂売ったみたいなことをする人がいるんですね……。でももしかしたらその人も真剣に「書く」人なのかもしれません。かばうつもりは全くありませんが。
 運営さんも、よりよいものになるようにしたいとおっしゃっているそうです。少しでもよいかたちの「いいね」や「ランキング」になっていけばいいなと思います。

 いつも楽しませていただいているNOVEL DAYS。
 利用は無料で、広告も出ません。
 ど素人でも使いやすいシステム。
 頻繁にコンテストを開催してくださる……。
 よくよく考えたら(よく考えなくても)感謝しかないです。
 改めてありがとうございます。

 【線は、僕を描く】 ※映画の話なのでネタバレの恐れあります。ご注意ください。


 先週、映画『線は、僕を描く』を観に行きました。
 原作は2019年に『黒白の花蕾』のタイトルで第59回メフィスト賞を受賞後、『線は、僕を描く』に改題され、講談社から刊行された砥上裕將さんの小説です。

 主演の横浜流星くん大好きな、オタ友Yちゃん(JUMPではいのちゃんと髙木くん推し)と一緒に♡ Yちゃんは最近、超特急にもハマっているそうです。お仕事も忙しく大変そうですが、たまに会ってお喋りすると楽しくて元気になれます。
 私は、主演が流星くんということ以外、なんの事前情報もなく鑑賞しました。
 めちゃくちゃ簡単に言ってしまえば、水墨画に懸ける青春ストーリーです。
 でもそこにはそれぞれに抱えた過去や悩みや葛藤があり。
 仲間と励まし合いながら向き合い挑んでいく姿に、素直に感動しました。
 水墨画に深くふれたことがなかったので、その芸術にも興味がわきました。
 エンドロールで各演者さんのお名前に、お一人おひとりのイメージで描かれた水墨画が添えられるのですが、それがとても素敵でした。
 ロケ地は滋賀県だったそうです。
 行ったことのある場所の名前もありました。
 水墨画に挑む若者たちは紙と筆、墨と水をつかって人の心を動かそうとしている、映画を観ながら、文章を書く人は文字という記号をどう配置するか、それだけで人の心を動かそうとしている。表現に挑むってすごいことだなぁと、少し大袈裟かもしれませんがそんなふうに思いました。

 横浜流星くん。その華やかな見た目とお名前(本名です)、空手で世界一になったことがあるとかとにかく華々しいイメージが逆に彼の足枷になっているのでは……と心配になります。この映画でも主演なのにまるで脇役のように、感情を抑えた役柄をしっかり演じておられると思いました。『流浪の月』にも難しい役で出演されていましたが、とてもうまいと私は思いました。その役で助演男優賞を受賞されました。ジャニーズの役者さんもそうですが、イメージで敬遠されることもあるのでファンとしては悔しいです。

 【推し、燃ゆ】 ※個人的な解釈でまともなレビューとは言い難いですが、ネタバレの恐れあります。

 芥川賞受賞作、宇佐美りんさんの『推し、燃ゆ』を読んで。
 図書館で借りた本なので、もう返してしまって手もとにありません。
 ですので内容を確認しながら感想を書くことができないのですが、「家族の生々しいゆがみや軋み」のようなものを、推し活に生活のほぼ全てをかける語り手のあかりちゃんの心情や目線に映るものを描きながら表現されているのかな、そういうものを描くのがとても巧みな作家さんなのだろうなと思いました。
 あかりちゃんの推し活にかける思いについては共感しかありません。全共感。
 ジャニオタさんならあかりちゃんと同じぐらいの熱量で推し活している人はたくさんおられると思います。だからと言ってあかりちゃんのように生活が破綻しかけているかどうかはわかりません。そのぐらいの熱量で推している方とはネット上でしかつながったことがなく、現場(コンサート会場)で会ったことがある程度なので、実生活がどうだったかはわかりません。でもどこか危ういところはあってもお仕事もきちんとされていたように思います。オタ活を励みにして……という感じで。でもあかりちゃんもネット上でつながっている人にはそう思われているかもしれませんよね。だから実際のところはわかりません。
 お姉さんもお母さんもあかりちゃんを責めますが、ほんとうに文句を言いたい相手はあかりちゃんではないですよね。ただあかりちゃんが家族の中でいちばん責めやすい相手だから自分の鬱積した感情をぶつけて晴らしているだけですよね。
 あかりちゃんは社会に適応できないのかもしれませんが「適応

ない」と見限っているようにも感じました。

 そしてこの作品を読んで、私にとって推し活ってなんなのだろうと考えたのですが、それを書くと長くなるのでまたいつか書いてみたいです。

 長々と書きたいことを書きたいだけ書いてしまいました。

 読んでくださりありがとうございます。
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