一文小説集「ウソつき」等三篇

文字数 166文字

「ウソつき」

 真冬の庭に一輪咲いた向日葵に「ウソつき」とささやくと、向日葵は照れたように、花びらを一枚落とした。

**********

「笑顔」

 その女性は毎年娘の命日には、顔面をセロハンテープで固定して、一日中笑顔の状態で過ごす。

**********

「雪」

 町に降る雪が、少しずつ粉糖に変わっていることに、一匹の蟻だけが気づいていた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み