一文小説集「紙風船」等三篇

文字数 162文字

「紙風船」

 午後の団地に、お隣の奥さんが、子どもをぶつ代わりに紙風船を潰す音が響いている。

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「甘さ」

 特価の林檎は呪いで甘くなっているので、お気を付けてお召し上がりください。

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「箪笥の裏」

 箪笥の裏に掃除機を突っ込むといつも一、二個の歯を吸い込むが、今日は六個ほどの歯を吸い込む音がした。
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