一文小説集「冬」等三篇

文字数 164文字

「冬」

 恋人の遺書の最後に、「この遺書で鼻をかむように」と書かれていたので、裸になって、冬のベランダに出た。

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「話題」

 蚊の間で「嘘つきの人間の血は美味い」と話題になっているそうなので、今夏は正直に生きる。

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「わらわら」

 地球に貼られた「差し押さえ」の紙の下から、人間どもがわらわら出てくる。
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