一文小説集「手のひら」等三篇

文字数 155文字

「手のひら」

 俺の手のひらがヤスリになっていることを知っているはずの息子に「頭を撫でて」と言われる。

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「家賃」

 今月の家賃が少し足りなかったので、大家のおばさんが、うちの赤ん坊を一時間抱いていった。

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「見合い」

 来週の見合い相手だと母から手渡されたのは、また鯨の写真だった。
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