一文小説集「夢」等三篇

文字数 149文字

「夢」

 猫の夢を見ながら眠る飼い主の頭を、飼い犬が怒ったようにふんふん嗅いでいる。

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「消しゴム」

 その文房具屋の店主の婆さんは、詩人に絶対に消しゴムを売らない。

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「日付」

 消費期限の日付が娘の命日と同じ豚肉を見つけた主婦が、スーパーの精肉売場に立ち尽くしている。
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