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文字数 289文字



雨に濡れながら流した涙を
あなたはそっと拭いながら
私の身体を抱きしめてくれた
遠い昔の物語を
私が眠るまで語らいながら
ずっと寄り添って
私が夢の中へと旅立つ
その瞬間まで
あなたが抱く悲しみは
誰が支えてくれるのと
その背中に問いかけても
いつもあなたは優しい笑顔で
微笑み返してくれるだけ
私の届かない遠い場所を
いつも見つめて
誰も寄せ付けてはくれない
あなたは多分誰よりも強い
そしてあなたは誰よりも弱い
私はあなたの中で
いつも守られてるだけ
何もできない触れることさえも
大丈夫だよその一言を伝えたら
あなたはここからどこかへと
行ってしまいそうで
言葉にできない
だからせめて隣にいさせて
いつまでもここにいさせて
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