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文字数 307文字



目薬をさしたのは
泣きそうになった瞬間を
誰にも見られたくなかったから
悔しいと込み上げるくらい
僕にはまだ折る事の出来る
くだらないプライドが
まだあったみたいだ
出る杭は打たれまくって
ズタボロの雑巾を通り過ぎて
傷付く前にしなやかに
逃げたり避けたりしてたのに
久しぶりに痛みを知った
忘れてた埃まみれのバネも
ともに掘り起こして
踏み慣らしすぎて
あまり高くは飛べないけれど
ほんの少し飛び越えたい
あの高いと思ってたら壁を
越えるためなら飛べそうだ
誰かにできる事
全部は無理だけど
きっとこれなら僕にもできるよと
意地悪しながら仕向けてくれた
君のその前向きな眼差しへ
プライド折られて泣く前に
立ち上がって歩き出す
ここは僕が立ち止まる場所じゃないから


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