Stage4 回楼京 西大手通
文字数 1,091文字
Chapter4 見よ、美しき常花の京
回楼京の常花を 見てから死ねと人のいう
晩秋の夜桜 うつろわぬ夢
誰もが永遠の春の賑わいに酔う
不審者と判断されたんだろう。城塞都市だからね。来るもの拒まずとはいかないのだよ
こうなるはずではなかったんだが、私のミスだ。申し訳ない
ただ、スマートではないがこうして京に入れたわけだ。君は君の目的を果たすといい
さっきの弓矢使いの男にもう一度会いたい。確認したいことがあるんだ
賊が入り込み暴れていると連絡があった。民は怯えている。返答によっては縄にかかってもらうことになるぞ
いや俺としては好都合だ。この世界における有力者と接触がしたいと思っていた
俺は異界の人間だ。悪いが名も家も、身元を証明できるものも何もない。だが訳あってこの世界のことを調べて回っている
そなたらはこの
皇李命の名を利用し、不当に
京に押し入ろうとしたらしいな
この世界について調べているのであれば、この
回楼京を取り巻く状況もおわかりだろう。我らは大一番の決戦を控えている。むやみに民や兵を刺激するのはやめてもらいたい
この美しき
京は人々を脅威から護るための砦。鬼。
妖。その他あらゆる魔の手を民に触れさせはしない。その義務がこの
李命にはある
魑魅魍魎の一匹たりとも城下に放つわけにはいかないのだ。過剰で申し訳ないが、大人しくしてもらおう。覚悟!
……易者さん。ここは一度素直に従おう。後のことは私がなんとかしてみるから
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