第157話 近くて遠い距離 7 Bパート

文字数 7,735文字

 だけれど優希君は、私の肩に手を置くだけで、今日は初めの一回きり口づけをしてくれない。
「喧嘩って? 僕だって愛美さんと喧嘩なんてしたくないよ。それから今の愛美さんは少し自棄になってる気がするからキスはしない」
 その上、今日はもうしてもらえなさそうな雰囲気すら感じる。
「何で? 何でしてくれないの? 私、優希君としたいなってずっと楽しみにしていたのに」
 いつもならすぐに私の唇に視線を置いてくれるか、そのまま口づけしてくれるのに、今日は私の瞳と言うか、顔に視線を置いたままだ。
「逆に僕が聞きたいんだけど、どうして僕と喧嘩する事になってるの?」
 その優希君が、私の瞳を至近距離からじっと見つめてくれていたかと思ったら、私の唇に優希君が唇をそっとくっつけてくれる。それと共に、私の心が少し温まる。こう言う所が優希君らしいなって思えて仕方がない。
 優希君から勇気を貰った私からも、お返しの口付けをしてから改めて私の思っている事を話す。
「私がいくら言っても、彩風さんは清くん清くんって倉本君の事ばっかり。なのに倉本君の意見には何一つ耳を貸さない。更に友達の悪い話を聞くのはしんどいって言ってくれていたかと思ったら、今度は雪野さんを知らんフリ。極めつけは先週私と優希君で注意したにもかかわらず、みんなと一緒になって勝手な事ばっかり言っている。こんな中で私だけを心配してもらっても何も喜べないの。さっき優希君も言ってくれていた通り、ここで二人が完全に仲違いしてしまったら終わりだと思うの。だから、そうなる前に彩風さんに人の話を聞く、人を見るって言う事を知って欲しいの。ううん。私はただ蒼ちゃんの時と同じ轍だけは踏みたくないの」
「……それで? 愛美さん自身はどうしたいの?」
 最後まで優希君と喧嘩したくなくて、“どうしたいか”だけはもったいぶる形になってしまう。
 それでも優希君の方も薄々とは予想がついているのか、私から人ひとり分離れた場所でじっと見つめて来る。
 その間には、優希君が私へのたくさんの優しさを詰めてくれたレモンサブレとレモンマートルとか言うハーブティー。それを目にしてしまうと、どうしてもためらってしまうのだけれど、
「倉本君とも協力して、何とか雪野さんの孤立を防ぎたいの」
 私はお腹に力を入れて、最後の一言を口にする。
「……結局アイツが気になる?」
 明らかに優希君の声に力が無くなる。
「違う! そんな訳ない! 私の友達を大切にしてくれない人なんて、気になる訳ないし、ましてや朱先輩の事、そんな目で見る人に惹かれるわけがないよ! それに私、倉本君と二人きりで会うなんて怖くて嫌だよ」
 だから、今私がい抱いている倉本君の印象を全て口にする。
 ただ、あれ以来男の人を怖く感じるのはある。だけれど、優希君だけは本当に私を大切にしてくれるのが伝わるから、幸いにして怖いって印象は持たずに済んでいる。ただ倉本君には以前びっくりした事も残っているからかもしれない。
「倉本と二人が怖いって、アイツに何かされた?」
 するとまた、優希君の雰囲気が苛立たしげなものに変わる。本当に私に対してなら、その感情の色と形を変えてくれる優希君。
 その優希君の姿に、申し訳なさと嬉しさが混在する私の心。
「以前抱きつかれそうになったり、突然手を握られたりはした事ある。もちろん全部学校内の話で、もっと言うなら校内での話で、間違ってもそんな人と二人で遊びに行ったとかそう言うんじゃないよ」
 抱きつかれた時はとっさの機転でカバンを差し込んだけれど、手を握られたあの時だけはどうしようもなかった。
「……それで倉本と協力って?」
 優希君の太ももに置いた私の手を握ってくれるけれど、怒ってくれているのかその手を痛みが感じる程に強く握ってくれる。
「一旦彩風さんを抜きにした三人で雪野さんの孤立を防ぎたいの。そして少しでも良いから彩風さんに爪弾きにされる辛さとか、心細さとかを理解してもらった上で、人の話……この場合は倉本君の話を聞く、見るって事を理解してもらおうって思うの。その過程で今まで以上に倉本君と――痛っ」
 私の言いたい事が分かったのか、私の手を声が出る程の痛みを感じるくらいに強く強く握ってくれる優希君。
「ごめん……でも、そんな事したら、増々倉本が調子に乗るし嫌だ。それに僕がいない隙に、倉本が愛美さんに抱きついたりしたら、それこそ殴り合いになって今の統括会がバラバラになってしまう。もう一つ言うならさっきも言った通り、彩風さんにはちゃんと雪野さんと向き合ってもらう」
「私だって優希君以外の男の人なんて考えた事もないのに、そんな事されたら、今度こそ大声上げるよ」
 あの時は、優希君が私から雪野さんに気移りしてしまったんだと思って、完全に沈んでいた時だっただけで。
「それと、そのやり方自体別の遺恨を残すだけだから、辞めた方が良いと思う。ただ愛美さんが彩風さんを応援したい気持ちは理解出来るし、言ってる事もおかしいとは思わないから、少し僕に時間が欲しい。その間に一度、僕と彩風さんでも話をさせて欲しい」
 私のやり方よりも良い方法があるから、待って欲しいって事なのかもしれない。私の気持ちを理解してくれている優希君なら心配ないとは思うけれど、雪野さんを取り巻く状況を考えると、あんまりのんびりしていられるような状況でも無いと思う。
「分かった。でも、最近本当に彩風さん、可愛くないからあんまり甘やかせたら駄目だよ」
「分かってる。そもそも僕ら以上に雪野さんを大切にしてもらわないといけないくらいなんだから、そこはしっかり言うよ」
 だけれど“急いては事を仕損じる”って言う言葉もあるくらいなんだから、私も深呼吸をして落ち着いた方が良いのかもしれない。
「分かったけれど、私もちゃんといるんだから、優希君一人で抱え込まないで私も使ってよ」
「大丈夫だって。愛美さんと倉本が仲良くするところを想像するくらいなら、これくらいなんでも無いよ」
 本当に倉本君が関係する話になると、そんな可能性なんて万に一つもないのに、驚く程の独占欲を見せてくれる優希君。
 ひょっとしたらまた、私が知らないだけで男の人同士で何かあったのかもしれない。
「ありがとう優希君。じゃあ今回も優希君に甘えるけれど、何かあったら私にも声かけてね」
 だったら男の人同士の事は優希君に任せる事にする。
「それはもちろんなんだけど……持って帰って家で食べてもらおうとも考えてるけど、このサブレはどうする?」
 どうするも何も、サブレの話をしているはずなのに、今更になって私の唇に視線が固定されているのは、どう言う事なのか。
「じゃあもらって帰ろうかな。ありがとう優希君」
 だけれど、今日は優希君の方からお預けを言って来たんだから、絶対にしてあげないんだから。
「じゃあ今日の本題なんだけど……キスマーク。どうする?」
 ほらやっぱり。優希君の“そう言う事”の視線だけは本当に分かりやすいんだから。そんなので私の悲しかった気持ちは消えないんだから、そこのところはちゃんと分かって貰わないと、今後優希君との口付けで寂しい思いをするなんて嫌に決まってる。
「本題も何も、今日は優希君口付けはしないって言ったじゃない。ふんだ」
 さっきはもう少しで目に涙が浮かぶところだったんだから、ここも私の気持ちを分かって貰えるまで口付けはしないよ。
「え?! でもさっきは愛美さんもしたいって言ってくれてたし、僕からのキスを受け入れてくれたんじゃ?!」
 優希君も私との口付けを譲るつもりは無いと思ってくれているのか、大きく肩を落としながらも珍しく言い切る。
 そんなカッコいい所ばっかり見せてくれたって、女心と秋の空。そんなの私の心だって変わるんだから、優希君の期待にいつも答えてあげる訳じゃ無いんだから。

 気付けばそこそこの時間喋っていた気がする。その証拠にさっきまで元気よく声を上げていた児童たちの姿すらもなくなっている。
「じゃあ今日も会いに来てくれてありがとう。優希君のそう言う所も大好きだよ。それから、このサブレも美味しく頂くね」
 往路とは違って、心温かに帰路に就く。
「あ! ちょっと愛美さん?!」
 優希君の慌てた声を背にして。


 ただ家の玄関まで来たは良いけれど、どうにも中に入り辛い。
 絶対にガーゼがない事も色々聞かれるだろうし、このタッパに入っているお菓子も聞かれる……どころか下手をしたらつまみ食いまでされかねない。これは優希君が私の為に選んでくれたサブレなんだから、誰にも渡す訳にはいかない。
 しかも口付けの痕の事はともかく、口づけ自体も二回程本当に軽く唇を合わせた程度のものだったから、やっぱり私の方に損した感が強い。
 ただ、いつまでも自分の家の玄関でどうのこうのしている訳にも行かないから、結局は足を踏み入れる事に。
 玄関に足を踏み入れた時、何でそこにいたのかすらも分からないお母さんが、リビングから顔を出して私の頬を見て何かを言いたそうにしているのを、無理矢理気付かないフリをして、洗面台へ駆け込む。
 その後、手洗いとうがいだけを済ませた私は、そのまま自室へと一度こもる事にする。部屋にこもった私は、そのまま鍵をかけて優希君から貰ったサブレを摘まみながら、人心地をつく。

 お母さんからの追及を逃れることが出来たかなと一息ついた時、その着信相手を見て、思わず体が強張る。
「え? 倉本……君?」
 今までたったの一度ですらもかけて来た事の無い、今日の喧嘩の原因となりそうな人からの電話に自然力も入ってしまう。
『岡本だけれど、どうしたの?』
 さっきの優希君との事を思い出すと、電話を取るのにためらいはしたけれど急ぎだったらマズいかと思い直して、通話することにする。
『忙しい時に電話して済まない。どうしても岡本さんの力が欲しくて、連絡させてもらったけど、今、取り込み中だったりしないよな』
 私の力って……本当に今更何の用事なのか。
『それって、統括会絡みの事?』
『統括会って言うか、雪野に関する話でどうしても岡本さんの力が欲しい』
 本当にみんな、形や行動、考え方が違ったとしても、雪野さんをどうにか守りたい続けさせたいって想いだけは、唯一彩風さんだけを除いて同じなのだ。
『雪野さんの状況、かなり悪そうなんだってね。それは倉本君から見てもひっ迫しているように見えるの?』
 二年の二人の態度、優希君を通して聞いている雪野さんの今の気持ちと状況。どこをどう切り取ったとしても、楽観視出来る要素が見当たらない。
『雪野の状況が悪いって……またあの女好きの空木から聞いたのか?』
 私はいたって真面目に、真剣に耳を傾けようとしていたのに、どうしてここで優希君の悪口になるのか。頭も回るし、将来すごい人になるのは分かるだけに、本当にどうしてそう言うものの考え方しか出来なんだろう。それがすごくもったいない気がしてならない。
『……今は休んでいる私の代わりに、優希君に雪野さんのお願いをしているから、その結果と言うか状況を教えてくれるんだよ』
 だけれど、倉本君相手に私の“秘密の窓”を開ける必要なんて全くないのだから、イチイチ目くじらを立てるのは辞める。それに、男の人の事は優希君に任せたのだから、ここで私がややこしくするのは違うと思い直す事にする。
『……また雪野とか』
 そして彩風さん同様、私の話を聞いてくれない倉本君。
『……それで、相談って?』
 ため息をつきたいのを我慢して、私は先を促す。
『あ。ああ……雪野の状況がひっ迫してると言えばそうなんだが、二年の生徒じゃなくて学校側が、雪野の交代を強行しようとしてて、来週の月曜日の14日に補欠選挙の公示を改めて行うと、通達があったんだ。もちろん俺はその場で抗議したけど、“それは全員揃ってない今の統括会の総意なんですか? 倉本君自身が公言していました五人で一つのチームですらも、意識出来ないんですか?”って言われて、俺はまた何も言い返せなかったんだ……』
 あれだけ打たれ強くて、前向きな倉本君の初めて聞く切羽詰まった声、稀に見る心の隙間……弱さ。
 倉本君は知らず私に“秘密の窓”を開け放ってくれているんだと思う。
 もちろん倉本君に対して、良い気はしていないのだから開け放ってくれても覗き込む気はない。 
『雪野さんの交代って……それ、学校側の話?』
『そうなんだ。さっき教頭から聞いたから嘘でも、間違いでも何でもない』
 たった二日間。いや、金曜日の分も合わせると三日。どうしてたった三日やそこらでこうも状況が変わってしまうのかが分からない。学校側には雪野さん交代の意思は無かったんじゃないのか。そうじゃなかったら私の課題は無効になったのか。
 どうしても、あの深すぎる教頭先生の考えが読み切れない。
『でも、成績の要件も満たしているし、辞める程の瑕疵がある訳でも無い。それに少なくとも優希君や倉本君、それに私を含めた三人は交代反対だよね』
『あ、ああ……。だけどそもそも話をそこまで持って行く事も出来なかった。さっきの理由で“たった五人の意見すらも聞いてまとめる事も出来ない代表の話なんて、聞くに値しない”とも言われたんだ……なあ岡本さん……俺はどうしたら良いと思う?』
 それにしても、と思う。あの教頭は私には無理難題を吹っかけて来ている。しかも協力だけは良いけれど、課題の概要を話すのだけでもダメだって言う条件まで付いて来ている。
 一方倉本君には、一介の学生に対するにはあまりにも辛辣な対応になっているとしか思えない。
 端から聞いているだけでも厳しすぎると思うのに、当人が感じる辛さはもっとだと思う。
 ただ不思議なのは、だからと言ってあの教頭先生に腹が立つとか、あの腹黒教師のように黒い感情は沸いて来ないのだ……いや、腹は立っているか。
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 毎回理由をきっちりと述べているから (83・115・116・157)
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『……その事。彩風さんには?』
『もちろん言って

。学校側と同じ意見だから、話したところで無駄って言うか、下手したら学校側が公示に踏み切る引き金になってしまいかねないからな。そんな話ばかりを聞き続けると、俺がしんどくなるんだ』
 いつでも“清くんの話は聞く”って言っていたのは本当に何だったのか。夏休みに話し合って、中学期(なかがっき)に聞かせてもらえたアレは何だったのか。 (134話)
 倉本君の話を聞いていたら、本当にたった一人孤軍奮闘状態だったんじゃないのか。どうして彩風さんは好きな人の力になろうとしないのか。
『なぁ岡本さん。岡本さんが空木を好きなのは分かる。でも、空木が岡本さんに隠れて浮気を繰り返してるのを俺は知ってる。俺なら浮気は絶対しない。岡本さん

を大切にする。もちろん今の俺に不満があるなら、岡本さんに釣り合うように、俺も努力する。だから俺を助けて欲しい』
 倉本君の私へのまっすぐで深い想いを聞いて、本当にどうにもならないくらい気持ちが離れてしまったんだなって、女の子にとっては本当に残念でならない結果になってしまうんだろうなって、分かってしまう。
 それほどまでに相手の意見、男の人の意見にも耳を傾ける事って大切だったんだなって、身を持って理解してしまう。

 だけれどそれは、私が登場しない誰かの恋物語で、私が主役になる事も端役になる事もありえない。つまり、たったの

ですらも、立ち入るつもりは無い。私が文字を躍らせるのは、あくまで私の中の物語だけなのだ。
『……一人の人間として、統括会の人間として雪野さんの事に対して協力を惜しむつもりは無いけれど、私に似合うようになる為の努力とかは全くいらないよ』
 そして、私の恋物語の中にもまた、倉本君を入れるつもりは無い。私の中の恋物語に登場するのに、私の事

を考えてくれる人は要らないのだ。
 そう。どう見繕っても、恋も恋愛もたった二人だけで完結なんて出来るわけがないのだから。
『……岡本さんが望むのならお金だって用意する。可能な限り岡本さんの要望や願いを聞く。だから一度で良いから俺とデートして欲しい。デートに抵抗があるなら一日中俺の話を聞いてくれるだけでも良い』
 そして次に出て来るのがお金。優希君と恋や恋愛をする前だったら間違いなく私は爆発していた。私たち女の子をお金で買うなんて……と。
 だけれど今の私は違う。自分のままならない優希君に対する感情。雪野さんの優希君に対する“何でもします”発言。
 その気持ちは男の人にも当然あるに決まっていて……その形の一つが即物的な“お金”なんだと言う事くらいは、優希君との恋のかけ引きを通して理解できるようにはなっている。
 だから平静を保ったまま、倉本君との話を続けることが出来るのだと思う。
『さっきも言ったけれど、雪野さんの事には喜んで協力するから話は聞くけれど、それは学校の中だけだよ。外で会うなんて、優希君に対して浮気になるような事は、私には出来ないから』
 だけれど、優希君との恋愛を通して知った感情は、私の恋物語に登場しない倉本君には知らせる必要のない事。
『そんなに……そんなに、あの空木が良いのか?』
 そして二度目。倉本君の声が悔しさからなのか震える。本当にどんな事をしてでも私が欲しいのだと言う気持ちが分かる、伝わる。
『そうだよ。私は優希君の事が心から大好きだから』
 だったら朱先輩に教えてもらった通り、私をしっかりと諦めてもらうために、私からしっかりと倉本君に対してお断りをして、踏ん切りをつけてもらわないといけないのだと思う。
 (105話)
『……でも岡本さんも出て来れない。俺も今週の金曜日には何としてでも、今度は学校側と話し合いたい』
『――だから優希君とちゃんと相談するよ。相談した上で改めて倉本君には連絡するから』
 嗚咽をこらえながら喋る倉本君の声を聞いていられなくて、その言葉を途中で引き継いでしまう。
『――……』
 そして何の挨拶もなく、そのまま通話が切れてしまう。
 だけれど私への想いを育て切った倉本君の気持ちは受け入れられなくても、理解は出来るから何かは分からない胃に重くのしかかるような気持ちはあっても、倉本君に対する負の印象は全く無かった。

―――――――――――――――――次回予告―――――――――――――――――
         中々思うように展開してくれない人の心
       その中で、素直に頼れるようになりつつある彼氏

  その一方で、垣間見える巻本先生の説明を受けた蒼ちゃんの家の内情
       すぐ近くにいるはずなのに、中々会えない親友

           更に思いも寄らない“友達”からの連絡
            その中で先生が来るのを待つ母娘(おやこ)

     『ありがとう。でもあたしは明日愛美と会える事を楽しみにしてる』

             次回 158話 副会長と言う役職
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