集いし仲間・その黄金比率を求めて

文字数 3,494文字

さて主人公の次はその仲間たちです。
やっぱり独りじゃ寂しいですものね。
話の幅も広がりますしね。
一人もので各エピソードごとにキャラを作る手法もありますが、その都度キャラを産み出す必要がありますのでストックに自信がないと辛いです。
また、キャラの掘り下げに掛けられる時間がどうしても少なくなるので実力が試されますね。
お馴染みのメンバーだと、読み手の方も愛着がわいて感情移入しやすいですしね。
うむ、共感性、大事。
でも仲間なんて作品によって数もまちまちなものについて、上手くまとめられるのですか?
うむ、それについては大丈夫。完成された黄金比率「冨樫システム」に従って解説させていただこうと思います。
冨樫システム。はじめて聞きました。
私が勝手に名付けただけですからね。誰も知りません。
おぅ・・・
まぁ内容自体はどこかで誰かに語られているかもしれませんが。
要は漫画家の冨樫先生の作品に見られるキャラ比率にそのまま乗っかって解説してしまおう、というものです。
それはまた楽そうな。
手抜きではないです。
これがおそらく一番合理的で分かりやすいからです。
手抜きとは言ってません、大丈夫。
(手抜きしやがって)
ホント?
では進めていきましょう。
張り切っていきましょう!
はい、ではもうサクっといってしまいましょう。
冨樫先生の主人公パーティの性格をざっくり分けると次の4つに分かれます。
1.熱血・単純型
 幽助・ゴン・青黄
2.冷静・知識型
 蔵馬・クラピカ・黒
3.ダークヒーロー型
 飛影・キルア・白
4.お笑い・人情型
 桑原・レオリオ・赤

・・・幽白とH×Hは 解るんですが、その後の色は?
原色戦隊カラーレンジャーです。
ちなみに1が二人なのは小学生だからね、しょうがないよね。
王子一行じゃなくてそっち!?
レベルEは変則的ですからね。
あえて当てはめるなら
1クラフト、2サド、3バカ、4コリンですかね。
キレイに分かれてるようにも見えますが?
この場合、王子の立ち位置がね。他と対等ではなく圧倒的過ぎる。役割も味方というよりラスボスですし。

ああなるほど。

・・・システム説、破綻してません?

そがぁなこつなかとです。
他の作者さんの作品でも大体コレに当てはめることができるはずです。
そして、この4つに「5.ヒロイン」、「6.師匠」枠を合わせた6種類を基本型としたいと思います。

そういえば、師匠はともかくヒロインって冨樫先生の作品だとあまり表に出てきませんよね。

そうなんですよね。その方が話が転がしやすいのか。

ともあれ普通はやっぱり要りますよねヒロイン枠。可愛さで釣るのも重要。

でもジョジョなんかもヒロイン枠ないんですよね。必ずしも必要ではないのかも?

ヒロインをメインで動かして成功している作品なんかも検証してみたいですね。

また機会と根気があれば、ですね。

そうなります。師匠枠は居ると便利枠。

強いし物知り。読み手に説明したいことを自然な流れでなんでも解説してくれます。

でも使いすぎると「もう師匠だけで良いんじゃない」現象が発生するので要注意。


そしていつしか主人公が超えるべき存在として、主人公の成長を見せる役にも使えますしね。

個人的には超えなくても良いと思ってますがね。るろうに剣心の師匠とか、ちょっと違うかもしれないけどアームズの主人公の父親とか。作中最強のままの方がそのキャラの「格」が尊重されて印象深く残ります。

まぁそれもひとつの手法として。

師匠は必ず超えなければならないものでもないと。

そうですね。

さて、師匠は常勤する必要はないのでヒロイン含めた5人を主要メンバーとするわけですが、はじめっから全員出すには多いですよね。ていうか出せません。


話を追うごとに人数を増やしていって、最終的にはこの形にすると。

そうそう。はじめの形で多いのは主人公コンビ+ヒロインの3点セット。

一番無難な組み合わせは熱血+クール?

そこから回を重ねて冨樫デッキに持ち込みます。

逆に一番やりにくいのはどれでしょう?

一番組み込みにくいのは、皆大好きダーク型でしょうね。

カッコ良いけどクセが強い。それがダークヒーロー型です。

私も大好きですけど、出すまでにある程度の背景・積み重ねが必要でもあります。

大体の場合は敵として出てきて、あとで味方になるでしょう?

ああ、確かにそんな印象ありますよね。

その積み重ねにはそれなりの時間を重ねないと薄っぺらいものになります。

仲間になったときのインパクトも溜めがないと全然効果出ませんしね。

説得力、インパクト、大事。
早く書きたい、登場させたい気持ちは良く分かりますが、落ち着いて下積みを、ですね。
でも出し惜しみしているうちに打ち切り確定して、出し切ってやるぜと最後に出したら「もっと早く出してたら」と悔やまれることも・・・

あるんですよね。それは本当に難しい。

ダーク型はなんだかんだでやっぱり人気が出やすいですよね。

でも1話からそうそう出せるタイプではないのもまた事実。

早い段階で出して、なおかつ馴染ませる手腕を鍛えるべきか・・・?

では話を変えまして、ヒロインに求められる役割はなんなんでしょう?
可愛さ?
だけですか。

いや、この話するまでは「当然要るよねヒロイン」と思ってたんですけどね。

こうして考察していると、ホントにヒロイン要らないんじゃないかと思えてきます。

ヒロインはパセリ程度に。

それで良いのか・・・

実際、ヒロインを入れて人間関係を考えるとデメリットの方が大きいのかなと。

デメリット、ありますか。

まずはやっぱり出てくるのが恋愛関係。男4人にヒロイン1人。カップルになるのは主人公のみってどうよ?

男の数だけヒロイン用意すると合計8人パーティー。それって人数多すぎない?

てな感じですかね。

なにも必ずカップルにする必要はないのでは?
でもならないのって不自然じゃない?だって主人公とヒロインですよ。それで恋愛感情芽生えない主人公がいたらそれはそれで共感できないでしょう。
そういわれると押し切られそうな・・・

逆に女性主人公の話だとどうなるのかと海老の部屋を見渡してみましたが、女性主人公の漫画ってほとんど持ってませんでした。少女漫画ぐらい?

少年漫画ではあまり見かけないかもですね。

そうそう。少女漫画で思い出した。

もうひとつデメリットを挙げるとしたら、男が書くヒロインキャラって嘘臭くなる。

それはまた偏見っぽい意見ですが。

まぁ何となくではありますけどね。

男に女の考えは分からない。これがすべてだと思います。

実際、共感性をもって見れる、メインを張れる女性キャラを書けてるのって女性作者が多いんじゃないかと思います。

確かに女性は男性ほど単純な生き物ではありませんからね。

同じ生物の雄雌ではあれど、造りからして別の生命体ですからね。仕方ないよね。

なので、一度といわず複数の少女漫画を読んでみることもオススメしておきます。

女性の考えが多少は分かるようになるのではないでしょうか。

少年漫画の読者数も、もはや男女で分ける意味がないぐらい女性も読んでますからね。
女性をうまく書きこなすことができるようになれば、ヒロイン枠の重要性も増すのかもしれませんが、私にはまだ無理ですな。
逆に言うと、そこが発掘ポイントになるかもですね。

まぁ話を総括しますと、何故にキャラをタイプ分けしたのかというと、上記に挙げたメンバーが揃っていると、話が如何ようにも転がせるから、なんですよね。

どんな話の内容にも対応できるのがこのメンバーだと思っております。

導入に困らない、展開に困らない、何をやるにも理由付けが簡単、故に話の流れがスピーディー。まさに万能布陣といえるでしょう。

言うことなしですね。

ただ問題は、あまりにくっきりした色分けだとパクりと言われかねないところでしょうか。

パーティー構成が似ているだけで劣化の某と呼ばれることも。


対処法は?

構成が似通ってるだけならパクりではありません。

愛情を込めて丹念に造り上げたキャラには自信を持ちましょう。

逆に言うと、自分の作るキャラにはしっかりと思いを詰め込みましょう。それさえあれば、言いがかりをつけられようとも気になりません。

なるほど、愛情、大事。

さて今回はこんなところで。

うむ、実に楽でした。

決して手抜きではないですけどね。
当然よ。
さて次はどうします?

次はちょっと変わって名前の付け方をやってみたいと思います。

名前の付け方、確かに興味あります。

私の名前にも理由があったりするのでしょうか。

まぁね。そのへんも合わせて、基本というより私の名前の付け方の紹介みたいなものになるかと思います。
それは楽しみ。では次回もよろしくお願いします。
ではまた。
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登場人物紹介

【兜海老】

 甲殻類。煮込むと赤くなり良いダシが出る。海老ミソが美味い。


【豊秩・満子】

 大悟郎シリーズのヒロイン。

 戦慄のJ  。キング・バトラー・ジュニア。

 昭和の知識を豊富に取り揃える年齢不詳の謎の少女。
 よく燃える。

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