第38話
文字数 473文字
そんな感じでまた何日か治療を続けていたのだが……。
シュウトくん……！？
……
シュウトくんが突然ふらっと床に倒れた。
顔が、真っ青だ……。
シュウトくん……しっかりして……
はぁはぁ……ぅ……
（……ど、どうしよう。
救急車？
……でもカナトさんの症状は、病院じゃ治せないっていってた。
もしかしたらシュウトくんも……。
治せるとしたら……きっと、この方法しか……。
……。
みようみまねだけど……）
私は床に膝を付け、シュウトくんの体に手を押し当てると、
すぅ……と息を吸った。
手に、パワーを集中させると、
ブレスレットがチカチカと光り出した。
生命力という名の、私から放出される大量の光。
シュウトくんがその光に包まれたかと思うと、
シュウトくんの表情が、ちょっとだけ和らいだ気がした。
……
（あ、よかった……
シュウトくんの顔色が、よくなった……気がする……）
ん……。あれ……
くらっとめまいがする。
（どうしよう……体が、ふらふらする……）
ん……っ
目の前で自分の中から放出された光がパアッと散っていった。
はっ……はぁ……
私はそのままドサッと床に倒れると、ふっと意識を、手放した……。
