第31話

文字数 1,110文字

龍に乗るのなんて初めてで、どうなることかと思ったけれど、



龍の背中の上は、まるで魔法がかかったように心地よく、


風を切りながら進んでいくと、


辺りの景色が、キラキラと輝いてみえた。






途中、たくさんのモンスターがうろついていたが、


黒龍の姿をみると、恐いのか、パラパラと散っていった。


もしかしたら、ここでは一目置かれている存在なのかもしれない。









しばらくそんな感じで亜空間を泳ぐように進んでいくと、


空気がどんどん冷たくなっていき、


辺りの様相が変わりだした。

なんだか、雰囲気が変わってきたね
この辺に、カナトがいるはず
……ここに、カナトさんが……

少しスピードを落とし、辺りをさぐるように動く私達。

はぁ……はぁ……


なんだか……息苦しいね……。


体も……重く感じる……

普通の人間にはほんとにやばい場所だから。


ある程度は僕がカバーしてるけど、


長居は禁物だよ。

う、うん……


急いで探そう……

そんな感じでしばらくうろついていると……。

……。


紗奈ちゃん、見つけたよ

そこには気を失い、傷だらけになって倒れているカナトさんの姿があった。
……
カナトさん……!!

カナトさんの体は、ブレスレットから無機質に張られた


今にも消え入りそうな弱弱しいバリアに守られていた。



そしてカナトさんの体は、気を失っている為か、


亜空間に漂ってゆっくりと流されかかっていた。

紗奈ちゃん、カナトをつかまえて。はやく


……僕は触れない。

う、うん……
カナトさんに近づこうとすると、体にバチっと、電気みたいなものが走った。
あぅっ……!
大丈夫?紗奈ちゃん……!
う、うん、ちょっとビリっときただけ

紗奈ちゃん、カナトは意識を失っていても、


無意識に外部に警戒しているのかも。


…それか、そのブレスレットの力なのか……。


ずっと亜空間の敵と戦ってただろうし、


多分、僕と黒龍の気配を感じ取っているんだと思う。

……カナトさん、大丈夫、私だよ……



助けに、きたよ……

もう一度カナトさんの方に、そっと近づく。
……
今度は何事もなくカナトさんに近づくことができた。
(カナトさん……?分かってくれたの、かな……?)
私はカナトさんの体をそっと抱きしめた。

(……。


よかった……体……温かい……)

ほっとして瞳が潤む……。

(……。



あ……れ……


カナトさん、なにか雰囲気が……。


……。



若返って……る……?)

抱きしめたカナトさんは、23歳の姿ではなく、



写真でみた姿……。



多分18歳くらい……の姿になっている気がした。

ラビ……カナトさんが……

ここにずっといたから、時間が巻き戻ったみたいだね。


きっとしばらくは、いろいろ抵抗してたりしたんだろうけど、


力尽きちゃったんじゃないかな。

……
とりあえず説明は後だ。ここを抜けるよ。紗奈ちゃん
う、うん……
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登場人物紹介

星崎紗奈 17歳


製菓学校2年生


紗奈の友達。


製菓学校2年生

みやび


紗奈の友達


製菓学校2年生


紗奈の友達


製菓学校2年生

紗奈のスマホ


↓(以下ネタバレ含む人物:表情など)


読む前に見ないほうがいいかもしれません

紗奈

ラビス


魔界からきた悪魔

ラビス

ラビス

ラビス


ラビス

ラビス

ラビス

ラビス

ラビス

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

???

???

???

???

ラビス


ラビス

ラビス

紗奈

???

???

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

青年ラビ

シュウト

シュウト

シュウト

ラビス

青年ラビ

シュウト

黒龍

ラビス

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

???

???

???

???

シュウト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

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