第22話 ドラちゃんを調教する!
文字数 2,214文字
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俺達は今までに多くの危険生物を相手してきたが、ドラゴン相手するなんて初めてだぞオイ!?
だがドラちゃんを調教できたら良い商売道具になりそうだ。
俺達は武器を手に取り、ドラちゃんに立ち向かう!
ミカエルが毒塗り刃"盲目の投刃"をドラちゃんへ向けて投げつける。
すると、ドラちゃんは大きな翼を羽ばたかせて竜巻を発生させた!
風でミカエルの投刃は弾き返され、俺達も吹っ飛ばされる。
だがこの程度の竜巻などどうってことは無い。
ヨウスケが強化スプレーをまいて俺達の守りを強化。
俺は"腕縛りの鞭"でドラちゃんの腕を狙い撃つ! ドラちゃんが腕を使って攻撃するのか知らんけど、腕の力を弱めることができたぜ。
レイさんはドラちゃん目掛けて竹刀を強く振り落とす!
「動くと当たらないだろォ!?」
レイさんが竹刀を強く振り落としたその時、ドラちゃんは後方ジャンプし、レイさんの攻撃をかわした! 動くと当たらないだろォ!?
後方にジャンプしたドラちゃんはそのまま羽ばたきながら口から炎のブレスを吐いた!
「うわあああっ!!」
「アツゥイ!!」
しかも炎のブレスに被弾した瞬間、なぜか爆発を起こして更にアツゥイ!
「言い忘れていましたが、ドラちゃんの翼には発火性の粉が含まれています! 先ほどの竜巻で発火性の粉が付着してしまったようです!」
アーディからの忠告だ。そういう大事なことはもっと早く言えよォ!?
俺達が熱がっている隙に、飛行中のドラちゃんが俺達のいる場所へ急降下して追撃。
「うわあああっ!!」
「痛いんだよおおおお!!!!(マジギレ)」
その衝撃で俺達は吹っ飛ばされた。この野郎、もう許さねぇからなぁ?
「回復します! 立ち上がって下さい!」
アーディが回復スプレーで俺達を回復してくれた。
その直後、ドラちゃんは更なる追撃を仕掛けようと、前足の鉤爪で俺達を薙ぎ払おうとする! やべぇよ……やべぇよ……。
「じゃあオラオラ来いよオラァ!!」
いつのまにドラちゃんの背中に乗っていたレイさんが必殺技”おじさんブロー”でドラちゃんの頭部を殴りまくる!
ドラちゃんはめまいを起こし、攻撃を中断。これで俺達のチャンスができたぜ。
「よし、私達も後へ続こう」
「心得たあああ!!」
ミカエルは必殺技"ラピッドファイア"をドラちゃんへ向けて乱射。
ドラちゃんは「ギャアアアア!」と悲鳴を上げている。
「髪なんか必要ねぇんだよ!」
俺はドラちゃんの背中に乗り、必殺技"髪なんか必要ねぇんだよ!"でドラちゃんのたてがみを丸刈りにしつつ散髪刀で斬りつける!
「キャアアアア……」
さすがのドラちゃんもハゲると恥ずかしさのあまり脱力するようだ。
「さっきの仕返しだ~!」
俺に続いてドラちゃんの背中に乗ったヨウスケが、鉄の棒で力いっぱいドラちゃんの頭を殴りまくる!
「今度こそ動くんじゃねぇぞオラァ!」
レイさんが"兜割り"でドラちゃんの頭をカチ割ろうと、力いっぱい竹刀を振り落とす!
「ギャアアアアア!!」
ついにドラちゃんの巨大な身体は地面に倒れ落ちた。ドラちゃんは生命活動を停止。死んだのだ。
ドラゴンのくせに生命力がこんなユルいんかよ。
「あぁ、ドラちゃんが!?」
「あ~、やっちまったぜ。こんなんじゃ売り物になんねーな……」
「仕方ない。これでも私達は全力を尽くした」
「まぁ、でもカボチャの洗脳が解けてよかったじゃないか!」
「何言ってるんですか! 殺したら元も子も無いじゃないですか! ドラちゃんは世にも珍しい変異種の
悲しみに満ちた表情で訴えかけるアーディ。
ドラちゃんってドラゴンではなくコモドオオトカゲだったのかよォ!?
「オォン!? 約束だからつべこべ言わないで調教されろよオラァ!」
「うわあああああああ!!」
ついでにアーディを調教してやったぜ。
ペットロスで落ち込んでいる飼い主の心を癒してやるのも調教師の仕事だ。
「よ~し、調教完了!」
「ワン……ワン……」
「アーディさんのペット殺した上に飼い主を調教ってひどすぎない……?」
「仕方ないんだ。必要な犠牲だったんだよ」
目の前に沢山の種類のフルーツが実っている木が生えている。
こいつを収穫すれば俺達の任務は終わりだ。
俺達はついにジャングルフルーツセットを手に入れた!
「よし、フルーツはいっぱい採ったし、マティアス司令官の所へ持っていこうぜ!」
沢山のフルーツを収穫した俺達はフルーツの森を後にし、軍事基地へ帰還する。
そして司令室へ向かい、マティアス司令官へフルーツを納品した。
「マティアス司令官、フルーツを採ってきたぜ!」
「思ったより沢山採れたじゃないか。感謝するぞ。……これを受け取れ。今回の任務の報酬だ」
俺達は今回の報酬金を受け取った。危ない仕事だったが、軍で仕事をするのも悪くないかもな。
「しかし、あの森に住むアーディって奴は気の毒だったな」
「あの人、無事家に帰れたのかなぁ……」
「大丈夫だろ! あいつならドラちゃんの事を忘れて楽しくやってるさ!」
レイさんの言う通りだ。アーディもハンマー男も今頃楽しくやってるはずだぜ。
「次の任務は追って伝える。初めての任務で諸君も疲れただろう? しばらくゆっくり休むと良い」
「ありがとナス!」
俺達は次の任務までゆっくり過ごすことにした。