第12話

文字数 408文字

いや、4家の絆を絶やさないための、いわゆる「政略結婚」なのだろうが。
オルロフは目の前で酒瓶を抱えている妖精を、見つめた。

「それって、君の意志と関係なく決められちゃうわけ?!!」
大きなベッドで、代表4人で、交尾をやることになるのか?
オルロフはこの非常事態妄想に、脳がでんぐり返っている。

妖精はげふっと息を吐いた。
「相手がどんな人かわかるのは、結婚式の1週間前なの。調整が大変だからね」

「その、じゃぁ君は・・・
3人の夫と一緒に・・・・・・生活するわけ?!」
オルロフは、ゴクリとつばを飲み込んだ。

「ううん・・・夫が3人いるから、ローテーションで、妻の家に通うのが通例ね。
妖精は小さくため息をついて、うなだれた。
「大人になるのは、ほぉんと・・・大変なの」

オルロフは何を言って言いかわからず、天井を見上げた。
夫が3人でローテーション・・・
週替わりか日替わりかで、妻の元に通うのか。
おいおいおい・・・定食屋のランチとちゃうぞ!!
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