太陽の笑顔、月の涙 #1

文字数 287文字


 部屋に戻ると、美輝が雑誌を広げて布団の上に寝転がっていた。

「おかえり。デート楽しかった?」

「うん、おかげさまで。美輝はデートじゃなかったの?」

 てっきり美輝も怜と出かけていると思っていたから、部屋にいるとは思わなかった。

「お風呂あがってからあっちで喋ってたんだけどね。怜が寝ちゃったから帰ってきちゃった」

「そっか、怜も疲れてたんだね」

「あいつ今日結構はしゃいでたからね。さっ、わたし達もそろそろ寝よう」

 時計の針は二十三時を指している。

 わたしたちは寝支度を済ませると、電気を消して布団に入った。

 美輝とふたりで寝るのも久しぶりだな。そう考えると、やっぱり眠れそうにない。

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