命とは 2
文字数 1,308文字
休憩後･･･
この会合に結論は出るのデショウか？
分からないよ。
でも、今回は僕も参加しようかな。
そうデスか。
げんぶはただ、見マショウ。
見ておきマショウ。
ここに書いてあるものが、
正義であるはずが･･･
真理であるはずが、ないデスから。
では、青龍。
汝の意見を聞こうか？
いつまでも2人で続けていても、
埒が明かんのでな。
分かったよ。
さて、僕の意見だけどね。
全ての命は同等に、存在価値はない。
そう思うよ。
つまり俺と同じ意見じゃねぇか。
え？もっとよく聞きなよ。
君は命を消耗品だって言ったけど、
僕はゴミだって言ったんだ。
そう。
あなたも私の敵ってわけ？
そうだよ、その通りだ。
白虎の方がいくぶんかマシだろう？
消耗品は、生活に必要で減っていくもの。
ゴミは、この世に必要のないもの。
･･･青龍、貴方ね･･･
だってそうだろう？
今この瞬間を生きている人に、
どれほど意味のあることでも、
いつか無に帰すものだ。
そう、いつかすべては0になる。
null･･･でも、表現じゃ間違いじゃない。
朱雀、君の意見は僕にとって、
全くなにも響かない綺麗事に過ぎない。
ズバッと言い切ってしまいなさいよ。
今この瞬間、この行動全てが無意味だ。
あー、それを言っちまったら、
俺らの存在はどうなるんだ？
当然、無意味さ。
何か都合の悪いことでもあるのかい？
無意味に無意味と言って何が悪いんだい？
まぁ、間違いはねぇよな。
一応認めといてやるよ。
敵が増えちゃったわね･･･。
玄武は、どう思うの？
げんぶは、中立になろうと思いマス。
げんぶは、ただ見ていマス。
経過を、見ておきマス･･･
あー、じゃ、やっぱいいや。
え？
俺はもう青龍のが結論でいい。
面倒になった･･･だと･･･？
それじゃ私が納得しないの。
別にてめぇを納得させるための
会合じゃねぇよ。
命は消耗品でも、塵芥でもない。
偶然生まれた奇跡の結晶よ。
存在の証明もできない、
だから価値があるものなのよ。
この世界が何か上級のものの夢だという
可能性は誰も否定できない。
それでも私は意見を変えないわ。
ここまで来たんだから、そうだろうね。
で？
あの人が生きている、
それだけで残る「世界」がある･･･
残る記憶が、救われる命がある。
貴方達は、綺麗事って言うんでしょう？
それは違う。
何度だって主張してみせるわ！
とか言ってもさぁ･･･
僕の意見に勝つことはできないよね？
朱雀。
残念だがな、
この世は綺麗事じゃ成り立ってねぇよ。
だからな、
負けを認めろ。
生命の存在を確認できた惑星は、
今のところ地球以外に無いわ。
ここにある生命は、それだけで、
全宇宙の星々分の1。奇跡よ。
どこまでも続く宇宙の砂粒でも
頑張って生きてますーってか。
砂粒でも塵芥でもない。
たとえ蛆だって、宇宙を構成しているの。
所詮綺麗事だろ？
砂場の砂でも1粒ずつ取り除いていけば、
いつかはなくなってしまうわ。
ねえ、朱雀、もう･･･いいんじゃないかい？
人間なら、君を賞賛するんだろうけれど、
ここじゃあ、綺麗事は綺麗事に過ぎない。
諦めなよ。
いえ･･･まだよ･･･！
まだ、終わったりなんかしない！
全くもう、見苦しいなあ･･･
･･････。
（･･･もはや朱雀に勝ち目はあるまい。）
青龍。汝の意見を、結論とする。
待てよ。
！？
