４

朝日が差し込む部屋。
私は眠たい瞼を、開けるしかなくなる。
安いカーテンは、日差しをたっぷりと部屋に取り込む。けれど、不快な気持ちにはならない。
今日はいちばん好きな金曜日だから。
私はいつでも起きられるし、まだ眠ることもできる。
ネルのパジャマは柔らかく温かい。
変わらずこだわり続けるもの。
朝のコーヒーカップ。寝間着。お酒。
あの頃に比べると、私の考えなくてはいけない事柄は限られている。
それは全て私自身の事で。
それはとても、安らぐ事。

自分の身の丈に応じた生活を送ることは、わたしをとても満たしてくれている。



金曜の夕方。
空気が少し変わったように感じる頃。
私は決まった場所へ出掛け、気心しれた人と過ごす。

一階はアメリカンピザを売っていて。
二階は休日前だけ、バーとして店を開けている。その二階で私は労働する。
ここのオーナーは、よく知っている人。
心友の親友。

「おはよ。今日あいつ、来るらしいよ」
自室から出てきたオーナーは、いつも通り賑やかな髪型に派手な服。ここはバーであって、オーナーの家でも在る。
あいつはわたしの心友。
会えると思うと安心する。嬉しいというより落ち着くような。


今日はゆったりと美味しい酒が飲めそう。

私はとても嬉しくなる。