72話 お待たせしました

文字数 596文字

 3区、準エース区間。4区も以前から準エースと謳われている、更に9区は裏エース。エースに次ぐ実力者はどの区間を走るのか?

 2区に大エースがいない場合1区や3区に実力者を配置して3区までの総合力で順位の底上げを狙う場合が多い。つまりはチームの選手層や適性を戦略で補う側面があるため、走る区が選手の力量かは一概に計れない。
 1区と3区は平坦が占める割合が高いのでスピード派のランナーを。2区と4区はアップダウンが強烈で、脚力が求められる。

 更には1区は必ず集団スタートとなるのでスパートと駆け引きが、3区は海風に負けないタフさが必須となる。
 2区はハイペース展開からのラストでの上り、エースと呼ばれる区間を走る期待を力にできる精神(こころ)が、4区は単独走になる事も多く挫けないメンタルを欲している。


◇◆◇◆


 箱根駅伝でも景色が良いと言われる3区。浜須賀交差点を右折すると、海沿いの国道134号線へ合流。左手に相模湾、正面に富士山を望みつつ平塚を目指す。

 前半5キロ過ぎ遊行寺の交差点付近まで凡そ60メートル長い下りが続く。ハイスピードになり易いコースで景色に見惚れて気持ち良く走っているとオーバーペースに。



 10キロ過ぎからの海沿い、向かい風が選手を苦しめる。往路でのリードを確実にしたい各大学は、準エース級を投入しレースに揺さぶりをかける。
 そうなると選手層の厚い馬引沢、青坂が強い。順位を上げてきた。
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