第1話
文字数 424文字
始業時刻の20分前に私は職場に到着するようにしている。
時間ギリギリよりも少し余裕があった方が心にもゆとりが持てるからだ。
来院予定の患者さんの名前を一通り確認し、掃除機をかけ、準備を進める。
毎日のルーティン。
いつもと変わらない日が今日も穏やかにスタートした。
私は眼科で働いている。
院長と、私の他にはスタッフが4人。
本当に少人数のクリニックだ。
職場は駅前のビルの7階にあるから、街の様子がよく見える。
患者さんがいないときに、私は窓際で外をぼんやり眺めたりする。
その時間が私は好きだった。
定められた時刻きっちりにホームに滑り込んでくる電車。
手を繋いで歩道橋を歩いているカップル。
大きな荷物を持って駅に向かう家族連れ。
少しずつ傘の花がぽつぽつ開き始めた。
予報よりだいぶ早く雨が降ってきたようだ。
9時に予約していた患者さんが早めに来院したので手持ち無沙汰な時間を持て余している。
今日も昨日と同じような平凡な一日かなぁ、と私はマスクの下で小さくあくびをした。
時間ギリギリよりも少し余裕があった方が心にもゆとりが持てるからだ。
来院予定の患者さんの名前を一通り確認し、掃除機をかけ、準備を進める。
毎日のルーティン。
いつもと変わらない日が今日も穏やかにスタートした。
私は眼科で働いている。
院長と、私の他にはスタッフが4人。
本当に少人数のクリニックだ。
職場は駅前のビルの7階にあるから、街の様子がよく見える。
患者さんがいないときに、私は窓際で外をぼんやり眺めたりする。
その時間が私は好きだった。
定められた時刻きっちりにホームに滑り込んでくる電車。
手を繋いで歩道橋を歩いているカップル。
大きな荷物を持って駅に向かう家族連れ。
少しずつ傘の花がぽつぽつ開き始めた。
予報よりだいぶ早く雨が降ってきたようだ。
9時に予約していた患者さんが早めに来院したので手持ち無沙汰な時間を持て余している。
今日も昨日と同じような平凡な一日かなぁ、と私はマスクの下で小さくあくびをした。