クレーマーとの関わり方

文字数 778文字

患者の中には時として凶悪なクレーマーがいる
診察に行くと毎回文句を言われる
『このまえの対応が気に入らない』
『だからおたくのクリニックは信用がないんだ、わかっているのか』
『なに笑っているんだ、真面目に聞いているのか』

どんな患者でも私はまず相手の話を聞くことに徹するようにしている
この人の場合には、ひとしきり不満をぶつけ終わると急に上機嫌になる
このようなパターンの会話をかれこれ2年以上続けている
状況はずっと変わらない

当初よりは多少話すことができるようになったが
まだ距離があるように思っている
こちらがなにかを提案してもそれに対して
すぐに文句を言われてしまうだろう
怒らせてしまうだろうと考えると
他の患者と同じように提案ができないからだ

こういったクレーマーにどう対処すべきか

相手はなぜそのような行動を取るか考えると
クリニックや医療に対して文句を言うことで
優位性を取り自分の存在を認められたいのだと思う
この患者も認められたいのだ

私としては長期間かけて相手の気持ちや不満を汲み取り信頼関係ができれば
他の患者と同じように充実した話し合いができると思っていた

だが時間をかけても全くそうはならない場合
むしろ要求が強くなり、ぶつけられる不満が強くなった場合どうしたら良いのだろう

『相手と理解し合える可能性があるなら、愚かな人だと決めつけず、
過去を忘れて毎回新したな気持ちで接する
最終的に相手と一緒に理解し合うことをゴールにする
しかし、相手が理解しようとしないならそれはもう関わる必要のない相手かもしれない
どのような関係であれ一方的な苦痛に耐えなければならない理由はない』
とわたしの大切にしている本の一つは述べている

理解しあうことができるようにずっと接してきたが
これだけの期間が経っても変わらない関係であれば
もう関わる必要はないのかもしれない
契約や関係を断ち切ることも検討すべきだ
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