ラ・フォリア ‐ La Folía
東京の大学に通う学生の香澄は父の気まぐれで埼玉県の蓮田市へと引っ越す。そこには開かれた風景と広々とした空が広がり、東京都心とは違う装いを見せていた。その中で彼女は、元荒川のほとりで佇む一人の中学生、優斗と出会う。彼の持つノートには短文が散りばめられ、香澄はその世界に引き込まれて行く。
ファンレター
空虚な物語ですね。 それは悪い意味ではなく、空虚そのものを綴ったものだという意味においてです。 このお話を読んで、私はとても空虚な気持ちになりました。 その空虚を埋めるために、すぐにでも他の物語を読みたいという足掻きさえさせるような。 誤字(特に感覚が間隔)になっている箇所、同じ文節が繰り返されていて冗長に感じさせる部分が目立ちました。 いずれにせよ、これを読む人に何がしかを感じさせるだけのものはあると私は感じました。
それだけ多角的考察をして頂ける作品を自分が執筆していた事に、正直自分でも驚いております。 フランスやイタリアのカルト映画や、バイク事故前の北野映画のような作風を目指して書いたつもりです。
空と大地と人と。 それぞれを象徴する3人については、語りだすと止まらなくなってしまいそうなのを我慢して、感想としては香澄のことだけ。 3人の誰にスポットライトを当てるかでかなり見え方が変わりますよね。 ほんと、すごい作品でした!
ファンレターを下さりありがとうございます。タイトルの意味は『狂気』という意味のイタリア語で、アルカンジェロ・コレッリの作曲したヴァイオリンソナタの タイトルに由来します。この曲を聴きながらストーリーを描きました。
3話までは、空虚さを感じさせる少年との出会いを通じ自己の内側を見つめていく純文学として、豊かな描写力とともに楽しく拝見させて頂きました。 そして4話から一気に加速する狂気感。 予想の斜め上で、興味深く拝見させていただきました。
主人公の行動の是非はともかく、落ちていく様が美しい。主人公の独占欲とも言える思いの結果、行き着く果ては荒野 でも美しい情景に思える。そんなストーリーです。 これ止まらないだろうなと時間ある時まで、読むの取っておいて正解でした。
タグを見ていなくて失礼いたしました。 コレッリの「ラ・フォリア」、なるほど。 後輩ヴィヴァルディもこのテーマについて作曲していましたね。 今回はシューベルトも登場し、興奮いたしました。
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