イツキが認識されてないよ！
文字数 958文字
――学校――
ちーちゃん……ちーちゃん……
……？あれは……委員長……？
イツキの目線の先、笑顔で猫のぬいぐるみを愛でている委員長
ふわニャン……ふわニャン……
あ、あれは……ふわニャンじゃないか……！やっぱり覚えてるんだ……！
おーい、委員長ー！
？！どなたですか……？
もー、そういうのいいからいいから、ちーちゃんもそんな感じで私を驚かせようとしてたよー？
藤咲さんとお知り合いなんですか……？
あ、まだやるんだね？いいよいいよー、その通り、ちーちゃんと私は……小学校からの親友でございまっす！
は、はぁ……で、どなたですかあなたは……
1年3組……立花樹でございます！！って知ってるくせにー
立花……樹……？もしかして、転校生でしょうか？
ひどっ！最初からこの学校にいたよ！？
そ、そうなんですか……？！
……あぁ……訳あって不登校だったんですね……
そんな事もないよ……？
転校してきた訳でも不登校でもない……それなのに私が把握出来ていない同学年の人がいたなんて……
え、横ポニテの子は？私、見たことないよ……？
横ポニテ……？ああ……。……さんですね
うーん……私の耳が遠くなったのかな……
とりあえず……もう充分驚いたし、ドッキリ大成功とかしてくれていいんだよ？
ドッキリ……？あの……何の話をされているんですか？
やだなー、委員長もちーちゃんも私の事を驚かせようと思ってたんでしょ？もしかして今日は何か特別な日だったりする？
特別な日も何も……初対面ですよね
え……？
あ、いたいた、委員長ー
よ、横ポニテっ……！！
何か御用ですか？
いやー、課題で分からない所があってさ……
またですか……？……はぁ……教えるのは構いませんが、少しは勉強をしたらどうですか？
確かにそう思う、このままだとヤバいっていう焦りも不安もある。でも、この両手が勉強を拒んでいるから……出来ない……
結局やる気無いじゃないですか……
まぁまぁ、教えてもらえればやるよ。じゃ、後でなー
はぁ……本当に困った人ですね……
い、委員長？あの子は誰なの？私よりも親しげだけど？私、知らないよ？
あぁ……すみません。とりあえず、職員室は下の階ですから行ってみるのが良いかと
え、いや……そうじゃなくて……
では、失礼します。早く友達ができるといいですね
【イツキの精神力が60減った！】
ともだち……なんだ……けど……
