何故ここに！
文字数 1,181文字
――教室前·廊下――
イツキちゃん、わざわざバッグを置くのに付いてこなくても良かったのに……しかも手繋ぎながら……
今日はなるべく離さないようにするよ、君の手を離したら私の魂ごと離してしまう気がするからね……
そ、そうなの……？
それに、こうしてるとステータスが上がる気がするんだよ……！
私にそんな力無いよ……？
立花さん、藤咲さん、おはようございます
おはよう、委員長さん
良かった……！どうやら委員長もマトモなようだね……！
何の話か分かりませんが……何故、藤咲さんと手を繋いでいるんですか……？
フッフッフ……魔王イツキは千恵姫を誰にも渡さない事にしたのだよ……
なるほど……全く話が分かりませんね……
イツキちゃんが、こうしてるとステータスが上がる気がするんだよーって
は、はぁ……いつも通りで何よりです……
どうしたのだ委員長、貴様も千恵姫の恩恵を受けたいのかな？
いえ、別に……
どうしたのだ委員長、貴様も千恵姫の恩恵を受けたいのかな？
いえ別に……
どうしたのだ委員長、貴様も千恵姫の
いいえ！
そうか、だが残念だな！千恵姫は私のモノだ！アッハッハッハッハー！
強引に話を進めましたね……
イツキちゃん気付いてる？委員長さん、呆れてるよ
それこそが私の狙い！こうして自分のペースに持ち込む事によって、委員長すら私の配下にしてしまおうという魔王イツキの作戦なのだ……
その作戦の内容を自ら言ってしまうんですね……
くっ……バレてしまってはしょうがない……貴様も私の配下となるのだー！
もう訳が分からないので、とりあえず配下になりますね……
やったー！魔王軍結成だね！これで世界を闇で覆ってやる……！
軍どころかグループ程度に少ない人数なので、何年かかっても無理でしょうね……
そんな事無いよ！まずはこの学校から征服して……
鳴り響くチャイム！
生徒が続々と教室に戻る！
むっ、授業か……出よう……
既に社会のルールに縛られてましたか……
じゃ、また後でね
はい、また
ううー……もっと話してたいよー……
無断欠席は、認めませんよ？
ヒィィ！行きます！教室行きます！
＊ ＊ ＊
――教室――
今日は、皆さんに新しくこの学校に来た転校生を紹介します
先生の言葉に教室中がざわつく！
男女共に妄想に駆られる！
転校生……！良い響き……！
はいはい、皆さん静かに。……どうぞ、入って
教室のドアが開く！
おおっ……？
イツキの目に飛び込んだ転校生の姿！
見覚えあり！！
なっ……！なんですとぉ……！？
さ、皆さんに自己紹介を
狩屋蘭って言います。特技、趣味はゲームです、仲良くしてもらえると嬉しいです！
はい、狩屋さんが少しでも早く馴染めるように皆さんも仲良くしてくださいね。狩屋さんの席は立花さんの横よ
はい
先生の示した席、イツキの右隣！
え、ホントに……？
よろしくお願いしますっ！
真っ先にイツキに挨拶！
あー、うん、よろしく……
（こんな事って、ある……？！）
